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羅刹天【らせつてん】

表題の羅刹天とはヒンドゥー教由来の仏教の天部(*1)の一つ十二天(*2)に属する西南の護法善神(*3)である。元々は人を食らう悪鬼だったが、仏教に帰依して後、毘沙門天に仕える「破壊と滅亡を司る神」であり、地獄で亡者を責める鬼の事を言う場合もある。

羅刹天像*1・・・天部:六道(天道・人間道・修羅道・畜生道・餓鬼道・地獄道)の中の天道に住んでいる「神々」がいる場所。
*2・・・十二天:天部に住む12の神(天)、帝釈天・火天・焔摩天・羅刹天・水天・風天・毘沙門天・伊舎那天・梵天・地天・日天・月天の事。
*3・・・護法善神:仏法および仏教徒を守護する主に天部の神々(天)の事。


<画像元:京都国立博物館>

いずれにしても「悪の力で正も邪も為す」怒らせると怖〜い神様である(^^;)よくよく見てみると仏教の世界には護法善神と呼ばれる「戦いの神」が非常に多い。それもそのはずで仏教の普及に伴い、地域が拡大する度に周辺の宗教や神話などで畏敬の念を持たれていた存在をもれなく仏教の範囲内に取り込み、それぞれに元の性格付けを活かしたために「昔は悪かったが更生して立派になりました」てな具合に、どこかのヤンキーどものような経歴を持つことになった(^^;)

インド神話やバラモン教・ヒンドゥー教の神々を取り入れ、曼荼羅と呼ばれる階級世界を形成するのが仏教における秩序とも言えるが、日本神道も多神教であることを考えると、東アジアには西アジア〜ヨーロッパで普及したキリスト教やイスラム教のような「唯一絶対神(一神教)」とは隔絶した価値観を有していたのがわかる。

キリスト教ではキリストの12人の高弟(12使徒)があるが、あくまで彼等は神ではなく神に仕える下僕である。

宗教の話をすると専門家の方々から間違い(誤解・曲解)を指摘されそうで怖いので(爆)単純にイメージとして捉えてほしいが、いま日本の西南側に暴れん坊がいて日本は不安げに眺めていたが、逢ってみると「最初の印象とは違って友好的な奴」だった(^^;)という、フィリピンのドゥテルテ大統領がなんとなく羅刹天のイメージにかぶって見えたのだ。

ロドリゴ・ドゥテルテ:wiki
ドゥテルテの執政下では記録的な好況を実現し、ダバオは平和とタクシーのボッタクリが無くなるなど、治安の改善を実現した。ダバオ観光局はフィリピンでも最悪の犯罪発生率を劇的に軽減させることに成功し、「東南アジアで最も平和な都市」を標榜している。
ダバオは、ドゥテルテの容認の下で「ダバオ・デス・スクワッド」と呼ばれる自警団組織が犯罪者を超法規的措置により私刑で殺害しており、人権団体やアムネスティ・インターナショナルがドゥテルテの手法を批判している。タイム誌はドゥテルテのことを「処刑人」と記述した。
ドゥテルテはこのような不法な殺人について、自身のいかなる関与も否定しているが、2015年のクリスマス直前には、ビデオメッセージで「犯罪者たちよ、これがお前たち最後のメリークリスマスだ」とフィリピン大統領選挙に向けて意気込みを語り、フィリピンで話題となった。

経歴を見ると共産党に親和性の高い人物であり、その影響もあって中国と接近したような気もするが、反米的な言動の反面、同盟関係を結ぶ日本には非常に友好的である。

フィリピンの歴史は世界史の時間で習った程度から少しばかり勉強はしたのだが、アジアの他の国と同様苦難の歴史である。

島国であり、それぞれの島で小規模な部族社会を形成して統一国家を持たなかったフィリピンは16世紀序盤(日本は室町幕府末期)にスペインの侵略を受ける。南部のイスラム勢力の支配地域はスペイン領時代の間、抵抗を続けて征服を阻んだが、フィリピンの独立運動に乗じてスペインに戦争を仕掛けたアメリカによってフィリピンは乗っ取られ、独立運動を潰されてしまう。
アメリカ領となったフィリピンはその後、日本軍の進駐により傀儡政権の形で独立を果たすが、日本の敗戦後、紆余曲折を経てようやく独立を勝ち取る。

マルコス大統領の長期独裁政権時、アメリカによって壊滅させられた共産勢力が復活し中華人民共和国やソ連の支援を受けて反政府武装勢力がゲリラ戦を展開するようになる。(多くは和平に応じたが一部勢力は現在も闘争中)
ベニグノ・アキノ上院議員暗殺事件が発端となって大統領選挙時の不正投票を巡って軍が反旗を翻してマルコス政権が倒れ、長引く経済的苦境にアジア通貨危機などの試練を経て経済成長が期待される新興国として評価が上昇中の国である。

日本にいては現地の人々の感情的な部分はなかなか実感できないし、スペインやアメリカの植民地時代の「暗黒面」は知る機会すら乏しい。それでもやはり西欧列強のスペインやアメリカは相当酷い事をやったらしい。

フィリピン〜第一共和国とアメリカ合衆国植民地時代:wiki

パセオの戦い
※米比戦争を描いたアメリカ合衆国の絵画『パセオの戦い』

米西戦争の最中に独立を果たしたのもつかの間、1898年のパリ条約によりフィリピンの統治権がスペインからアメリカに譲渡された。1899年1月21日にフィリピン共和国がフィリピン人によって建国された。5月18日にサンボアンガ共和国(英語版)がサンボアンゲーニョ(英語版)によって建国された。
フィリピン共和国の建国を認めないアメリカによる植民地化にフィリピンは猛烈に抵抗したが、米比戦争で60万人のフィリピン人がアメリカ軍により無残に虐殺され、抵抗が鎮圧される。1901年にアギナルドが米軍に逮捕されて第一共和国は崩壊し、フィリピンは旧スペイン植民地のグアム、プエルトリコと共にアメリカの主権の下に置かれ、過酷な植民地支配を受けることとなった。1903年にサンボアンガ共和国も崩壊したが、モロの反乱(英語版)は1913年まで続いた。フィリピン史では、1899年2月から1902年7月までをフィリピン・アメリカ戦争期として位置づけている。

フィリピンとアメリカの関係は日本とアメリカの関係とも違う。多くのアジア諸国が味わった列強による植民地支配の過酷な歴史を持つ。日本がアメリカと戦ったようにフィリピンの独立を掛けてフィリピンは戦ったがアメリカに敗れた。ともにアメリカと戦い敗れた同士とも言える。

日本はアメリカに支配された時期は戦争後の数年間だったが、軍事的には今も隷属したままに近い。国連の敵国条項に指定されていることもあり、安全保障の多くを在日米軍に頼り、自ら交戦権を否定し「平和国家としての宣伝」するために、フィリピン国軍以上の力を持ちながら武力の保持を否定せざるを得ない。

経済的に成功したため世界から一目置かれる存在であり、軍事的な制約が外れればアジア全体の安全保障に影響を与える実力を持つ。そんな日本をドゥテルテ大統領は(過去の支援を含めて)一つの頼みの綱にしているようにもみえる。

そんな微妙なフィリピン国民の感情は元国会議員(日本のこころを大切にする党)西村眞悟氏のブログに見ることが出来る。

ドゥテルテ発言の背景にあるフィリピンの歴史と現状:西村眞悟の時事通信
西村眞悟一九一一年以来七十四年間、アメリカ軍の正式軍用拳銃は、日本名コルト45自動拳銃(M1911、ナインティーンイレブン)であった。
そして一九八五年に軍の正式拳銃がべレッタ92Fになった後にもコルト45はアメリカ軍の特殊部隊などで現在も使われ続けている。
このコルト45の誕生こそ、フィリピンとアメリカの関係を如実に示すものであり、ひいては、今年九月のロドリゴ・ドゥテルテフィリピン大統領のオバマアメリカ大統領に対する発言につながってゆく。

一八九八年、アメリカとスペインの米西戦争の最中、戦場のアメリカ軍から拳銃に関して次の要請が参謀本部に届いた。
「一発で、敵の動きを止められるだけの威力が欲しい」
この要請を受けて、コルト・ファイヤーアームズ社がジョン・ブローニングの考案のもとに制作したのが45口径の自動拳銃コルト45である。では、その戦場とは何処で、「敵」とは誰か。場所は、「フィリピン」であり、「敵」とはスペイン人ではなくフィリピン人またムスリムのモロ族である。米西戦争の最中、アメリカ軍はフィリピンでスペイン軍だけではなく、それまで、独立のためにスペインと戦っていた原住民やモロ族とも戦った。
そして、その「敵」は、アメリカ軍にとって始めて遭遇する恐ろしい敵であった。彼らはジャングルに潜んでいて、突如、蛮刀を振りかざしながらアメリカ軍に突撃して来た。
その時、アメリカ軍の正式拳銃であった38口径の回転式拳銃では、弾が命中しても彼らは止まらず走り続けて切り込んできた。それで、フィリピンのアメリカ軍兵士は、一発の弾で彼らを倒せる大口径弾を連続発射できる拳銃を欲したのである。

このこと、かつてアメリカ軍が出て行った後のフィリピンのスービック基地を軍事専門家のガブリエル中森氏と訪れたとき、フィリピン人の元警察官から聞いた。彼は、コルト45を撃ちながら、この弾が当たれば、身体は後ろに飛ぶと言って、仰け反って後ろに飛ぶ身振りをした。この時、フィリピンの民衆は、このコルト45を生み出したアメリカがフィリピンで何をしたか知っていると感じた。

(中略)

フィリピン人は、以上のフィリピンの歴史の中で度々交替した支配者に関して次のように言うのだと教えられたことがある。
 
最初に来たスペイン人は、悪かった。
次ぎに来たアメリカ人は、もっと悪かった。
その次ぎに来た日本人は、さらに悪かった。
帰ってきたアメリカ人は、最悪だった。

さて、新しいフィリピン大統領のロドリゴ・ドゥテルテは、一九四五年(昭和二十年)三月、レイテに生まれた。
父は、華人の血をもつ。母はミンダナオのマラオナ人である。貧しい中で育ち、大学を卒業してから十年間、検察官をして、ミンダナオの政治・経済・文化の中心都市ダバオの市長を合計七期務めた。そして、本年六月三十日フィリピンの大統領になった。
 
このドゥテルテの生年である昭和二十年から何が分かるかというと、彼はスペイン人より悪かったアメリカ人、アメリカ人よりさらに悪かった日本人、帰ってきた最悪のアメリカ人の行状を、生々しく祖父母や両親から聞き、また自らの目で見て耳で聞いた世代であるということである。

ドゥテルテは、ダバオ市長時代もダバオの犯罪撲滅と治安維持に辣腕を振るったというが、大統領になってからは、さらに過激な麻薬犯罪撲滅を打ち出して、捜査機関に麻薬に関するマフィアや密売人の現場での即射殺を促し、警察は、既に千名以上を射殺していると伝えられている。
このことが報道されてから、かつて警察庁の警察官から外務省に出向して在フィリピン日本国大使館に勤務した大学の先輩から聞いたフィリピンの治安状況を思い浮かべた。

それは、フィリピンでは全ての犯罪者が拳銃を所持していて、素早く撃ってくる。警官は、相手を銃撃で倒しても、必ず近づいてトドメを刺さなければ、安心できない。という状況であった。
その状況の中のドゥテルテ大統領の強硬方針である。従って、千人の麻薬犯罪関係者を警察が射殺した後でも、八十%のフィリピン国民はドゥテルテを支持している。

そこで、アメリカのオバマ大統領は何を言ったのか。麻薬犯罪者の射殺は、人権上問題であるとドゥテルテ大統領を非難したのである。そこでドゥテルテ大統領は、カチンと来た。
アメリカ人は、俺の生まれたレイテでも何十万人を殺しまくり、俺の母親の郷里のミンダナオでも何十万人を殺しまくった、お前ら、アメリカだけには、俺が人命軽視だとは言われたくないワイ、と。
さらにドゥテルテ大統領は、アメリカからフィリピンへの武器供与を拒否されたことを明らかにして、また言った。
アメリカの武器なんかもらうか、ロシアやシナからもらうワイ、と。その時、ドゥテルテの脳裏に、アメリカの武器は、ナインティーンイレブンの様にフィリピン同胞を一発で殺すために造られたのではないか、という記憶がよぎっていたのかも知れない。

※管理人により改行位置を変更

アメリカという国の傲慢さが垣間見える話だ。過激な物言いがアメリカ大統領候補のドナルド・トランプに似ていると言われるドゥテルテ大統領だが、彼にとってアメリカ人の、しかも人種差別的発言をするトランプになぞらえられるのは侮辱以外の何物でもないかもしれない。

羅刹天はかつて容赦のない残虐さを持った猛々しい神であった。仏教の守護神として善神と讃えられるが、中身は多分変わっていないのだ。己の信じるものにこそ真摯であり、敵対するものには慈悲なき攻撃を加える。

「仏の顔も三度」ということわざがあるが、羅刹天はおそらく2度も許すことはなかろう(^^;)

トランプやドゥテルテ大統領が羅刹天のように「容赦のない」激しさで国を守ろうとした時、日本はその気迫に正しく対応し「為すべくを為す」事ができるだろうか?

まぁ、安倍さんが健在で支持率がそこそこある内は最悪の状況にはならないかもしれないが、日本には羅刹天のような「腹の座った決断」が出来るリーダーがあまり見かけないのが心配でならないのである(^^;)

ドゥテルテ
<画像元:iZa>

JUGEMテーマ:社会の出来事



Posted by soup2001 | -  -



ラズベリー賞をあなたに【らずべりーしょうをあなたに】

ラズベリー賞と聞いてもこのことを知る人は多くないだろう。知っていたらあなたはかなりの映画ファン。

ゴールデンラズベリー賞:wiki
ゴールデンラズベリー賞(ゴールデンラズベリーしょう、英: Golden Raspberry Award)は、アメリカの映画賞である。毎年アカデミー賞授賞式の前夜に「最低」の映画を選んで表彰する。ラジー賞(Razzies)とも呼ばれる。
(中略)

受賞作品(主要部門)※以下は抜粋

1985年(第6回)
最低作品賞:ランボー/怒りの脱出
最低監督賞:シルヴェスター・スタローン(ロッキー4/炎の友情)
最低主演男優賞:シルヴェスター・スタローン(ランボー/怒りの脱出、ロッキー4/炎の友情)
最低主演女優賞:リンダ・ブレア(ナイト・パトロール、非情の島・女囚大脱走、暴行都市)
最低助演男優賞:ロブ・ロウ(セント・エルモス・ファイヤー)
最低助演女優賞:ブリジット・ニールセン(ロッキー4/炎の友情)
最低新人俳優賞:ブリジット・ニールセン(レッドソニア、ロッキー4/炎の友情)
最低脚本賞:シルヴェスター・スタローン、ジェームズ・キャメロン(ランボー/怒りの脱出)
最低音楽賞:ヴィンス・ディコーラ(ロッキー4/炎の友情)
最低主題歌賞:"Peace in Our Life"(ランボー/怒りの脱出)

1999年(第20回)
最低作品賞:ワイルド・ワイルド・ウェスト
最低監督賞:バリー・ソネンフェルド(ワイルド・ワイルド・ウエスト)
最低主演男優賞:アダム・サンドラー(ビッグ・ダディ)
最低主演女優賞:ヘザー・ドナヒュー(ブレア・ウィッチ・プロジェクト)
最低助演男優賞:ジャー・ジャー・ビンクス(スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス)
最低助演女優賞:デニス・リチャーズ(007 ワールド・イズ・ノット・イナフ)
最低スクリーンカップル賞:ケヴィン・クライン&ウィル・スミス(ワイルド・ワイルド・ウエスト)
最低脚本賞:『ワイルド・ワイルド・ウエスト』の6名(個称略)
最低主題歌賞:"Wild Wild West"(ワイルド・ワイルド・ウエスト)

特別大賞(第20回で発表)
20世紀最低主演男優賞:シルヴェスター・スタローン(彼が行った全ての事の99.5%に対して)
20世紀最低主演女優賞:マドンナ
1990年代最低作品賞:ショーガール
1990年代最低新人俳優賞:ポーリー・ショア

2004年(第25回)
最低作品賞:キャットウーマン
最低続編賞:スクービー・ドゥー2/モンスター・パニック
最低監督賞:ピトフ(キャットウーマン)
最低主演男優賞:ジョージ・W・ブッシュ(華氏911)
最低主演女優賞:ハル・ベリー(キャットウーマン)
最低助演男優賞:ドナルド・ラムズフェルド(華氏911)
最低助演女優賞:ブリトニー・スピアーズ(華氏911)
最低スクリーンカップル賞:ジョージ・W・ブッシュ&コンドリーザ・ライス、もしくは彼のペットのヤギさん(2001年9月11日アメリカ同時多発テロ発生時に子供たちに読み聞かせていた絵本)(華氏911)
最低脚本賞:テレサ・レベック、ジョン・ブランカトー、マイケル・フェリス、ジョン・ロジャース(キャットウーマン)

ラジー賞創設25周年特別大賞(第25回で発表)
歴代最低ミュージカル作品賞:From Justin To Kelly
歴代最低コメディー作品賞:ジーリ
歴代最低ドラマ作品賞:バトルフィールド・アース
歴代最低ノミネート賞:アーノルド・シュワルツェネッガー(過去通算8つの賞にノミネートされるも1つも獲れず)

2014年(第35回)
最低作品賞:Saving Christmas
最低主演男優賞:カーク・キャメロン(Saving Christmas)
最低主演女優賞:キャメロン・ディアス(The Other Woman、Sex Tape)
最低助演男優賞:ケルシー・グラマー(エクスペンダブルズ3 ワールドミッション 、オズ めざせ!エメラルドの国へ、Think Like a Man Too、トランスフォーマー/ロストエイジ)
最低助演女優賞:ミーガン・フォックス(ミュータント・タートルズ)
最低監督賞:マイケル・ベイ( トランスフォーマー/ロストエイジ)
最低スクリーンコンボ賞:カーク・キャメロン&彼のエゴ (Saving Christmas)
最低脚本賞:(Saving Christmas)
最低リメイク・パクリ・続編賞:ANNIE/アニー
ラジー・リディーマー賞(役選びで著しい改善が見られた人物に送られる賞):ベン・アフレック(ゴーン・ガール)


※カワバンガ:wiki

アカデミー賞のパロディとして映画好きのお遊び+悪ふざけ的な「アメリカン・ジョーク」の発露ともいうべきイベントだ(爆)

歴代の受賞一覧から知っているタイトルが出ている年度を抜粋してみたが、確かに「B級」というか「クソ映画」とか言われてもおかしくない作品や演技が「大根」な役者など、結構な有名人も受賞しているのが面白い(^^;)

wiki内にもエピソードが出ているが、稀に「最低の賞」の受賞セレモニーに受賞者は現れ「気の利いたコメント」を一発放って自分のウイットをあるいは懐の深さをアピールする場となっている。アメリカ人はキツイ皮肉でも笑って楽しんでしまう「洒落っ気を理解する酒悦なキャラクター」が少なくないようだ(^^;)その中に私の好きな言葉を放った女優がいる。

「良き敗者になれない者は、立派な勝者になることはできない」:Kousyoublog
今年もその年最低の映画を決めるラズベリー賞が発表され話題になっていますね。このニュースの時期になると、僕は女優ハル・ベリーの名スピーチをふと思い出します。

これまで受賞者がラズベリー賞に出席することはまれで、出席したことがあるのは暴れん坊のポール・バーホーベン監督他数名ぐらいなのですが、その数少ない出席者の中にハル・ベリーがいます。彼女は2004年「キャットウーマン」で最低主演女優賞を受賞すると、2001年に「チョコレート」でアカデミー賞主演女優賞を受賞した際に受けたオスカー像を片手に、オスカー受賞時の衣装まで準備して堂々と壇上に登場。さらにオスカー受賞時の自身のスピーチのセルフパロディを涙まで流して演じつつ、会場を笑いの渦に巻き込み、そして最後にこう言ってスピーチをしめくくりました。



I never in my life thought that I would be here, winning a Razzie. It’s not like I ever aspired to be here, but thank you. When I was a kid, my mother told me that if you could not be a good loser, then there’s no way you could be a good winner.I hope to God I never see these people again!

ハル・ベリー
<画像元:ファンカポナターイム!宇宙域マゴノシーン>

(拙訳)
ラズベリー賞を受賞してここにいるなんて思いもしなかったわ。ここに来たいとは望んでもいなかったけれど、ありがとう。私がまだ幼いとき、母は私にこう言ったの。「良き敗者になれない者は、立派な勝者になることはできない」と。神様、どうか二度とこの人達に会うことがありませんように!



会場はスタンディングオベーションが鳴り止むことが無かったそうです。

ハル・ベリーの懐の深さと、彼女が歩んできた中で出会ったであろう様々な苦労、挑戦、あるいはマイノリティ故の偏見・差別との戦いが滲み出る最高のスピーチで敬意を抱かずに居られないです。

ハル・ベリー:wiki

wikiを見る限り中々の苦労人。全ての苦難や批判でさえ楽しんでしまうような逞しく洒落を解するウイットに富んだ人物ならではの対応だ。しかしそのコメントの中に私は「洒落で語るには惜しい真理」を見るのだ。


何かに習熟し成長する過程でほぼすべての人は「挫折」「敗北」を味わう。全てを勝利で過ごせる人生など存在せず、その中で多くの「敗北」を経験するがそこで「勝利」のために不足しているものを自覚し「次の戦いに備える」事を人は実に自然に行う。

しかし、その立場や名目において「敗北」を認められない人々がいたとするならば、その多くの場合において行き詰まり、自らを滅ぼす端緒となることは否定できまい。


さて、これまでならこういう「偏屈に凝り固まった良い負け方を知らない手合い」はお隣の国を対象とすることが多いのだが(爆)今回はそんな他所の国ではなく我が国の「諦めの悪い手合い」の話である(^^;)

我が国のあきらめの悪い連中が更に始末が悪いのは、「安保法制反対派」「安保法制賛成派」の両方に問題があるところだ。

反対派の諦めの悪さは、解釈改憲で事実上自衛隊の存在そのものやPKOによる海外派兵を認めておきながら同様の手法で行われようとする「存立危機事態」に対しては頑強に抵抗をしている点であろう。確かに誰が読んでもこの内容は「違憲」である。自衛隊の存在そのものが憲法を普通に読めば「違憲」と感じるのと同じだ。
どちらもおかしな現実対応をしているだけであり、あれは良くてもこれはダメというのは「ご都合主義的」であり「欺瞞」とそしられても仕方ない。

「憲法順守=平和維持と考える自称平和主義者」国際情勢の音痴ぶり、国家間のパワーバランスの政治への影響に対する不感症ぶりに加え、国家の安全保障に対する無責任さもそろそろ多くの国民が知るところにはなってきているが、相変わらず「護憲平和教」とも言うべき過去の遺物に囚われる戦争過敏症というか自虐史観の副作用が、自分の置かれた立場を正しく理解する上でこの上なく「世界の常識から逸脱している=負けている」事を認めようとはしない。

だから安保法制反対派は良い負け方を知らない愚か者である。

ただ、残念なのは安保法制賛成(推進)派にも同様のことが言える。「世界の情勢に対応し日本なりの誠実さで積極的に平和を実現していくためには、世界標準の武力行使というカードを使えるようにする必要がある」ということをきちんと説明しないままに正面からの議論を回避して「閣議決定」や不透明な「安保法制」で改憲と同じ結果を求めようとしている点である。

実に不誠実であり自民党が長年やってきた「誤魔化しの手口」で全てを押し切ろうとするのは、議会制民主主義における国会軽視や憲法と現実の不整合に対する無責任ぶりにおいても「自らの戦略のまずさをひた隠しにし、正攻法を採らない=論理で負けている」事を認めない点で反対派と負けず劣らずいい勝負なのだ(^^;)

だから安保法制賛成派も良い負け方を知らない愚か者である。

まぁ、大阪都構想であっさり政界引退を表明した橋下徹の方が負け方を知っている点では良い勝者になれる資質はあるのかもしれない。だから官邸が橋下に接触して維新の会の協力を取り付けようとしているのは「藁をもすがる」ところかもしれないが、安定多数を保持する与党としては何とも情けない限りである(^^;)

集団的自衛権の行使、「解釈改憲」では禍根:東洋経済オンライン
9条は、戦争の否定という「絶対平和主義」とも言えるような崇高な理想主義を掲げている。しかし、その一方で、条文を素直に読めばどうみても矛盾するとしか思えない世界有数の軍隊である自衛隊を保有してきた。
日本国憲法は米国の占領下という特殊な環境下で作られた。その誕生経緯からして、本来は英文で読むべきであるものである。そして、憲法を英文で読むと、こうした矛盾が一層、浮き彫りにされる。

第2項の一部を元の英文で示すと、以下のようになる。

“land, sea, and air forces, as well as other war potential, will never be maintained.”

日本国憲法で日本語で書かれた「戦力」とは、もともと英文では「war potential」であることが分かる。war potentialとは文字通りに訳せば「潜在的に戦争を遂行できる能力」の意味だ。

では、「潜在的に戦争を遂行できる能力」とは一体どのようなものだろうか。連合国総司令部(GHQ)内に設けられた憲法制定会議の運営委員会のメンバーだったチャールズ・L・ケーディス陸軍大佐によると、「政府の造兵廠(ぞうへいしょう)あるいは他国に対し戦争を遂行するときに使用され得る軍需工場のための施設」を指す。同大佐は「戦争放棄」の条文を起草したと言われている。

war potentialが、かなり幅広い意味を有していることがわかるだろう。つまり、本来の意味では、事実上の陸海空軍である自衛隊の存在はもちろんのこと、戦闘機や戦車を量産してきた三菱重工業も、装甲車を製造するコマツも、「戦争を遂行するときに使用され得る軍需工場のための施設」を持っていることになり、憲法に反した行為となる。

日本国憲法の原文が英語というのも気に入らないが(^^;)既に民間企業からして憲法違反状態の可能性があるのだから、もう笑うしかない(^^;)戦争抑止に解釈改憲を進めれば民間企業のハイテク技術そのものが違憲になる可能性もある。いやはや日本国憲法の万能さには驚かされるばかりだ(爆)

どちらも憲法という根幹の議論を回避して小手先の揚げ足取りに興じているようにしか見えないのである。と思っていたら私と同じ感覚を持った論客が居た。

日米安保と自衛隊の撲滅は叫ばない安保法案反対派〜「違憲か合憲か」に集中する矛盾だらけの国会論戦(筆坂 秀世):JB PRESS

筆坂秀世 この法案の中心は、米軍の活動をいかに自衛隊が支援し、協力していくかということにあるはずだ。日米安保条約がなく、したがって在日米軍も存在していなければ、そもそも集団的自衛権などということは問題にもならないはずだ。

 ところが国会での論戦では、「集団的自衛権の行使は憲法違反だ」という議論のみに集中しているように思える。なぜいま集団的自衛権の行使が問題になっているのか。それは日米安保条約(=日米軍事同盟体制)に日本が組み込まれているからだ。だとすれば、問題の根源にある「日米安保体制そのものが是か非か」の議論こそもっと行われて当然なのではないか。

<画像元:IZA産経デジタル>

 国会論戦が「違憲か、合憲か」に集中しているのは、この肝心要の問題を意図的に避けているようにしか思えない。
(中略)
「戦争法案反対」を掲げる運動も、「日米安保破棄」というスローガンは掲げていない。「戦争法案」と言うのなら、日米安保破棄も掲げて当然ではないか。そもそも反対を叫んでいる人々のどれほどの人が法案を読んでいるのか知らないが、この矛盾に気が付いている様子はない。
(中略)
 ならば簡単な話なのである。自衛隊という軍隊が存在するから集団的自衛権の問題が発生するのである。この根源を断ち切ればよいのである。自衛権の解散である。自衛隊が解体されれば、海外で戦争を行う危険性は一切なくなる。そのうえ日米安保条約も破棄すれば、もう完璧である。集団的自衛権など、一切問題にならなくなる。

 反対派に推奨したい。「日米安保破棄、自衛隊解散」のスローガンこそ掲げるべきだと。

 ただその場合には、日本はもちろん丸腰になる。そんな提案に、大多数の国民は背を向けることになるだろう。
(中略)
 もちろん現憲法の下で、その行使に限界があることは当然である。しかし、集団的自衛権の行使を一切否定するということは、日米安保体制を否定するということであり、結局は憲法を改正して、自前の軍隊を持つという方向でしか、日本の主権と独立は守れないということである。

 ただ、積木細工のような憲法解釈は、もう限界にきている。これを非現実的とは言わずに、真剣に検討する時期がきているように思う。



元共産党員と言うか脱共産党員の筆坂秀世は、「違憲」にこだわる事で根本的な安全保障に対する責任感が感じられない左派に対して何とも皮肉っぽく書いている。

護衛犬
※埼玉県の入間基地航空祭で行われた訓練展示の護衛犬達。これがホントの集団的自衛犬?(^^;)
<画像元:じゅりえっと>

安保法制は臆病が原因の違憲法案である!:ゴー宣道場(よしりんの『あのな、教えたろか。』)
個別的自衛権も集団的自衛権も、国際法的には認められて
いるが、自衛隊はそもそも軍隊ではない。
そこが問題なんだ。
軍隊なら国際法さえ守ればいいが、自衛隊は国内法で
縛られてしまう。
だからわしは改憲派なのだ。

右翼・右派というより愛国派とも言うべき小林よしのりのブログでの記述。単純明快で、改憲すべしの部分は私も同じだ、ちゃんと改憲して自衛隊を国防「軍」と位置づければ、国際的な貢献を目的とする自衛隊の武力による活動限界や基準点が明確になるし、いざ出動となった時にでも現場が自衛隊員の生命を最大限守る形で対応できる。

自衛隊法の可笑しな条文も、国際法に準拠したものに当然改正されるだろうし、この国の抱える多くの欺瞞の根源を絶てば、「後は持てる力をどう使うか」に対しての議論だけになり、論点がシンプルに整理できるのだ。

戦争をしたくて有事の際の法整備をするわけではない。有事の際に被害を最小限に抑えるための備えであり危機管理なのだ。それとも台風や地震にさらされる我が国が防災のための議論をしようとして「そんな災害時のことを話し合うのは不吉だからするべきでない」とでも言うのだろうか?そんなのは単なる馬鹿である(^^;)

そして安保法制とかそれ以前に現状では、まともな国防すら法的矛盾を含んでいるから実際の有事に全く機能しない可能性すらある。

「我が国は軍を保有し、場合によっては使うことも辞さない」

これは国軍を保有するすべての国がとっているスタンスであり、それが最大の戦争抑止力になっている現実は否定出来ない。ここを認めない限り、左翼の平和ボケには憲法改正論議すら参加する資格が無いとも思うのだ。
日本が70年にわたって戦争状態に入らないのは、平和憲法があるためではなく、自衛隊の存在にプラスして世界最凶のアメリカ軍の基地を国内に持っているのが最大の理由である。

そもそも米軍基地の存在すら「特殊な事情」のはずが、今やそこを頼みに「ロクに交戦権もない」申し訳程度(は遥かに超えた規模にはあるものの)オマケの自衛隊が国防の最前線に居る事もまた「特殊な事情」、いや「異常」だ。

自衛隊法:電子政府の総合窓口 e-Gov[イーガブ]

(自衛隊の任務)
第三条  自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。
2  自衛隊は、前項に規定するもののほか、同項の主たる任務の遂行に支障を生じない限度において、かつ、武力による威嚇又は武力の行使に当たらない範囲において、次に掲げる活動であつて、別に法律で定めるところにより自衛隊が実施することとされるものを行うことを任務とする。
一  我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に対応して行う我が国の平和及び安全の確保に資する活動
二  国際連合を中心とした国際平和のための取組への寄与その他の国際協力の推進を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全の維持に資する活動
3  陸上自衛隊は主として陸において、海上自衛隊は主として海において、航空自衛隊は主として空においてそれぞれ行動することを任務とする。

以前コメント欄で紹介したブログでも書かれていたものだが、e-Gov[イーガブ]だと自衛隊法の関連法案も検索で表示できる。いや〜何度読んでも不思議な条文である(^^;)

我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務としながらも、周辺地域の平和や我が国の安全保障上に影響を与える事態での平和と安全確保に資する活動は「武力による威嚇又は武力の行使に当たらない範囲において」必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。

国際連合を中心とした国際平和のための取組への寄与その他の国際協力の推進を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全の維持に資する活動は「武力による威嚇又は武力の行使に当たらない範囲において」必要に応じ、国際協力の秩序の維持に当たるものとする。

陸上自衛隊は主として陸において、海上自衛隊は主として海において、航空自衛隊は主として空においてそれぞれ「武力による威嚇又は武力の行使に当たらない範囲において」行動することを任務とする。


外国人が聞いたら怒り出しかねないと思うのだが・・・。

おまえ、それはつまり何もしないってことかよ!

まぁ、だからPKO活動で数回派兵した時も戦闘行為は基本的に禁止されていて他国軍の護衛を受けていたわけだ。

自衛隊は現状のままでは、最初に攻撃をされることが反撃の引き金となる。つまり自衛隊は初期戦闘で戦死者を出す事が義務づけられているようなものだ。

まさか、「最初に良い敗者になれ、反撃して勝者になっていいのはその後だ」とでもいうことなのか?

安保法制に反対なら、現実の世界情勢をよく鑑みて「日本が責任をもって国際的平和活動に貢献できる憲法改正または自主憲法の制定」を考えるべきだ。その中で軍の行動を出来るだけ限定的にできるよう工夫すべきで、自分の国すらまともに守れない国が何をごちゃごちゃ言っているのだ(^^;)

それでも憲法改正に反対のあなたには、私から「安全保障のラズベリー賞」を授与してあげよう(^^;)賞金やトロフィーは当然無い。あるのは蔑みの視線と悪意のこもった皮肉くらいだろうが、それでも欲しいかね?

曲がった銃
※ニューヨークの国連本部にある曲がった拳銃のオブジェ。一応戦争を否定する意思の表現だとは思うが、武器は持っていても使えない?と見るならば自衛隊を表しているとも言える?(爆)
<画像元:旅ブログ Run around the World>

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ラマーディーの悪魔【らまーでぃーのあくま】

「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」で、太平洋戦争の激戦地を日米両方の視点から描いてみせたクリント・イーストウッド監督の最新作「アメリカン・スナイパー」を観てきた。

今日の今日まで知らなかった割引特典が使えることを知ってそれならと割引が適用されるシネコンへ行ってきたわけだが・・・、その特典とは「ハッピー55」。つまり55歳以上は毎日いつ行っても1100円で見られるという「準シルバーシート料金」(爆)だったのだ。嬉しいのが半分だがもうそんなに歳をとってしまったかと落胆したくなる気もする(^^;)まぁ、それでもこの1本はそんな私の「みみっちい感傷」など圧倒的に吹き飛ばすほどの重みを持っていた。



アメリカンスナイパー
アメリカン・スナイパー公式サイト

巨匠イーストウッドがあぶり出す、現代アメリカの癒えぬ傷跡:映画.com<映画評論>
御歳84になるクリント・イーストウッドが新たに紡ぐのは、イラク戦争の過酷な現実を生きたネイビー・シールズ隊員、クリス・カイルの物語だ。

160人を射殺した凄腕の狙撃手として、味方からは「伝説」と賞賛され、敵からは「悪魔」と恐れられた彼。その知られざる人物像をイーストウッドが丹念に描き出し、また自ら映画化権を獲得したブラッドリー・クーパーが、精神的にも肉体的にも己を限界まで追い込むほどの気迫でこの役を生き抜いている。

だが、本作がクリスの活躍を讃えた英雄物語だと思ったら大間違いだ。イーストウッドはその人間の一面のみをクローズアップする手法は採らない。光を描けば影もまた克明さを増す。壮絶な戦況で命のやり取りを交わすたび、クリスの魂には楔(くさび)が打ち込まれていく。そして、愛する家族のもとにようやく帰れたかと思うと、今度は抑えていたものが吹き出し、精神的な爪痕が彼を蝕んでいく。この一連の出口の無さにも、しっかりと主眼が向けられるのだ。

(中略)

本作の結末には正直言って激しく動揺させられた。戦争の傷跡はあまりに深い。はたしてアメリカは事態とどう向き合っていくのだろうか。この映画に叙情的なシンフォニーは存在しない。無音で流れゆくエンド・クレジットは我々に、今この瞬間、自分自身の頭で思考し続けることを求めている。
(牛津厚信)

表題の「ラマーディーの悪魔」とはクリス・カイルのイラク武装勢力から付けられた異名である。カウボーイか軍人になりたかった若き日のクリスは、アメリカ大使館爆破テロのニュースに触れ「愛国心」に目覚め海軍に入隊し念願の特殊部隊「ネイビー・シールズ」にまで到達。そこで狙撃手としての才能を開花させ「伝説のスナイパー」として数々の修羅場をくぐり抜けることになる。親友の戦死、コンビを組んだ戦友の負傷、自爆テロを仕掛けようとする女性ゲリラの射殺など、心理的に負荷が掛かり過ぎる戦闘を重ねるうちにクリスの内面が徐々に壊れてゆき・・・。

クリス

平和なアメリカ国内と地獄のような戦場であるイラクを行き来するうちに、クリスの精神は病んでいく。あまりにも違いすぎる環境に適応できないだけでなく、敵であれば女子供でも狙わざるをえない「純粋に人間としての葛藤」、それでも自らに課した兵士としての意思、自国兵士の援護狙撃の完成度を求めるストイックな精神力。それらの矛盾した状況で疲弊していくのは、この戦場を戦ったすべての兵士に共通のものだった。

女と子供

このドラマはフィクションでなくクリス・カイルという実在の人物の回顧録・伝記でもある。過去の戦争映画の戦闘シーンにも負けない生々しさや緊張感は「戦争を知る国アメリカ」ならではのものだろうし、それによって傷ついた傷痍軍人の姿もまた彼らが負った運命の苛酷さの証明でもある。

アメリカの求める正義によって量産される彼ら「病んだ兵士」の姿は、そのまま「アメリカの病理」でもあり、敵対するイラクの武装勢力の「憎しみと狂気の裏返し」でもある。そこから抜けだして「本来のクリス・カイル」を取り戻していく彼を待ち受けていたものがあまりにも切ない。

そこにはやはり「単純に正義とは言い切れない人の世の矛盾」あるいは「戦争をやめられない人類の業の深さ」を垣間見る思いがして、見終わった後は暗澹たる気持ちになった。

ただ、それでもクリス・カイルはアメリカにとって間違いなく英雄だった。ラストシーンのセリフのない報道映像?が彼が背負ったものの大きさを物語っているし、それはかつて戦争で散っていった日本軍兵士のそれぞれが背負っていた「母国と家族への思い」と同様の祈りであったろうからだ。

イーストウッド監督の戦争の描き方は、毎回「戦争という苦渋」をどう見せるかにかかっているようにも思うのだが、それが「安易な反戦ではない」のは明らかで、国を思い家族を思う兵士たちの思いが、場所によって平時の生活とかけ離れてしまう残酷な現実への鎮魂の詩のようにも思えた。

イーストウッド監督

御年84歳となっていたイーストウッド監督。出来る限り長生きしてもらって「苦渋に満ちた戦争論」の続きをぜひとも見せてほしいものだ。

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ライトスタッフ【らいとすたっふ】

スティーブ・ジョブズの死後、彼の人生や仕事ぶりを賞賛する記事で溢れているようだが、彼の偉大さをことさらに強調したり、彼の手法を賛美したりする手合いの中に「天才を生み出す(育てる・見出す)組織論」など唱えているものを見かけると、どうにも「便乗臭」が感じられどんなにご立派な御託が並んでいてもそのまま信じる気にはならない。

少なくともジョブズは「天才的」であったが同時に「決定的にはみ出す個性」でもあったのだ。少なくとも自分の上司や同僚あるいは部下に若き日のジョブズがいた時は「かなり厄介な奴」と仕事をするハメになるはずで、私でもそんな事態になったら「うんざり」することは間違いない。

実際にそれが原因で一度はAppleを追われたジョブズだからこそ、復帰後は頂点に君臨することで「自分を中心にプロダクツを回転させる手法」を編み出して現在のAppleと自身の成功を具現化した。つまりジョブズがAppleに復帰しても頂点に至らず、一つの部課長クラスの中間管理職にとどまっていたなら再びAppleを飛び出すことになっていたかも知れない(^^;)

アップル インコーポレイテッド:ジョブズ復帰


リンク先(実はこの項目の少し前、前項のCoplandの最後の方から読んだほうがジョブズの動きがよくわかる)のジョブズ復権への工作は策士そのものであり、かなり腹黒い人間のやるような方法だ(^^;)
もとより当時の次期MacOSバトルでは、BeOSとNextOSというどちらも元Apple社の人間による対戦となったが、コンピュータ技術では勝ったジャン=ルイ・ガセーだったが、プレゼンテーション能力で勝ったスティーブ・ジョブズの勝利となる。歴史に「If(もしも)」は禁句だろうが、もしこの時スティーブ・ジョブズが敗れ、次期MacOSがBeOSベースのもので全てが動き出したら世界はどうなっていたのだろう?

iMac,iPod,iTunes,iPhone,iPad・・・少なくともこれらの製品は生まれて来なかったか、もう少し形を変えて出てきただろう。インターネットの急成長と歩調を合わせたような印象もあるApple躍進劇だが、奇跡とも思えるような自らとAppleの復活を成し遂げたものは間違いなく「時代を捕まえる能力」のあるジョブズが「時代を創造する製品開発力」を持つAppleと結合しそれが最適化された結果だということである。

ジョブズだからこそ持ち得た能力を、Appleの中で開花させることができたのだろう。あるいはAppleだったからこそジョブズの能力を最大に活かせたとも言えるのだろう。

簡単に言ってしまえば「運が良かった」(^^;)と言えるだろうし、「運命」だと言えるのだろうが、これもまたAmerican Dreamと言ってしまうのは少々抵抗がある。いや、大いなる夢に向かって無謀な冒険を繰り返した末の境地こそが今のAppleであり、Appleが産み出した世界だ。

韓国の電機メーカーSAMSUNには絶対生み出せなかった製品群。AppleのiOS以前には存在しなかった驚くべき操作性の携帯電話用OS(現在ライバルとして名乗りを上げるAndriodはGoogoleが買収した携帯電話用OS開発会社のOSで存在自体はiOSより古い)など、今「旬」のスマホでさえAppleが与えた影響は大きいのだ。

そしてジョブズが日本の禅宗に傾倒したエピソードからも分かる通り、「宗教的とも思える価値観・哲学性」をApple製品は持っている(皮肉めいた言い方をするとApple製品やサードパーティー製関連商品開発への制約・縛りも宗教的な匂いが漂う)。そのあたりに思いを及ばせると私の脳裏に蘇る映像がある。

映画「ライトスタッフ」



ライトスタッフ スペシャル・エディション [DVD]

宇宙開発競争が始まった時代、今から考えると恐ろしく無鉄砲な冒険者達の群像劇だ。超音速飛行の実験機から宇宙船パイロットへ。誰も見たことがなく頭で創造するだけの未踏の世界へ「慎重かつ薄っぺらな装備」で挑む彼らの姿が時にコミカルに描かれる素敵な映画である。(しかしオリジナル版は190分と恐ろしく長い、ホント長い。もう一度言う、滅多矢鱈と長い(爆))

「ライトスタッフ(己にしかない正しい資質)」未踏の宇宙空間へ飛び出す冒険心は「命知らずな勇気」を最も好む軍人らしいといえばそれまでだが、誰でもはできない芸当であり、「自分ならできる」と自分自身を100%信じることができる人間にのみ与えられた資質だ。
ジョブズにも流れていた「ライトスタッフ」を思う時、今の日本で「ライトスタッフ(己にしかない正しい資質)」を正しく育てるスタッフ(人材)もスタッフ(資質を持った人)もいないような気がしてならない。スポーツ界や一部の産業・企業には見られるかも知れないが、政治に関しては全く感じられないのだ。

政治の世界における「ライトスタッフ(己にしかない正しい資質)」とは・・・?果たして国民が求める「誠実さ」「未来への展望」と「分かりやすさ」だけをとってみてもイマイチピンとくる人がいないのは非常に残念だし、良い感じの人も時々いるがその輝きは長続きしなかったりする(^^;)

いや、こんな駄文をこねくり回してる場合ではない。予約していたiPhone4Sを思ったより早く入手できた今日(1ヶ月待ちと言われたが、入荷連絡は9日目、実質11日遅れで入手できた)、できるだけ早急に自分に快適な環境を構築するべく、膨大なアプリの海に飛び込まければならないのだ(爆)

iPhone4S
ストラップ

液晶保護シートはまともなものを買ったが、ソフトケースは100円均一ショップのもの(^^;)案外硬質なゴムで、反則技のストラップ装着にも多少は耐えてくれそうだ(^^;)

そんな私の「ライトスタッフ(己にしかない正しい資質)」は正に、
「foolish write stuff(愚かな書き込み資質)」
であることを再確認している今夜なのである(爆)

映画「ライトスタッフ」テーマ曲


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ラーメン缶【らーめんかん】

以前話に聞いたことのある「ラーメン缶」に出会った。仕事中に車両の搬送を行ったのだが、信号待ちの時ふと道端の店先の自販機に目をやると・・・

ラーメン缶1

え?ラーメン缶?上は普通に飲料、2段目にラーメン缶(^^;)3段目はビール!そして下の窓の上段はミンティア(何故?)その下がカロリーメイト(だからなんで?)
秋葉原チチブデンキのラーメン缶というのは何度か目にした商品だが、まさか奈良市内でお目にかかるとは思わなかった(^^;)どうやらラーメン缶(wiki)で見ると、その後急速に全国に広がっていたらしい。自販機の写真は私が目撃したものと同一だし。

ラーメン缶2

そうなると買わないわけにはいかないだろう(^^;)というわけで先の休みの日わざわざ買いに行った(爆)残念ながら全種類買うことはできず、何種類かが売り切れ・・・入荷するのか?(^^;)・・・豚骨味はぜひ試したかったが味噌と醤油のみゲット。ついでにおでんも(爆)

ラーメン缶3

二日に分けて試食。右が味噌味で左が醤油味。麺がこんにゃくなのでカロリーが異常に低い。1食当り38kcal〜とか、コンビニで売ってる生クリーム系クッキーとかの個包装1個分とほぼ同じ(^^;)味はこんにゃく麺と思えばこんなものだろうし、スープはなかなかイケる方だと思う。好き好んで食べたいと思う味ではないものの(^^;)話の種にはなろう。う〜んこうなるとやっぱり「とんこつ味」や「カレーうどん」はぜひ試してみたい。あの自販機の場所、ちょくちょくチェックしてみよう(^^;)

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