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スローターハウスX【すろーたーはうす・えっくす】

離職明けの今日(^^;)、平日に久しぶりに大阪まで出て、映画「クロッシング」を見てきた。併映に「ザ・コーブ」や「BOX 袴田事件 命とは」など、第七藝術劇場は問題作を数多く掛ける劇場で有名だが、公開終了が迫っている「近くて遠い国の現状に迫る問題作」の方に興味がある。

クロッシング


(注:映画のオリジナルサイトにあるものと同じ動画です)

結局のところ、かの国では人間が人間でない。ある意味家畜以下の扱いにしかなっていないような印象を持った。つまり反抗分子は殺しても「食料にもならない」価値のない存在でしかないのだ。

それにしても人種・民族や宗教が異なるために争いになったり、ひどい扱いを受けるのならともかく、同一民族の自国の国民にこれほど過酷な仕打ちを出来る国家とは、体制とは、およそ奴隷制度が生きていた100年以上前の時代感覚である。多くの評論が書いてるように、今「進行中の悲劇」を描いたものとしてこの映画は特筆モノなのだが、たった60年ほど前の日本も同じように軍事独裁国家に成り果てた挙句、沖縄戦のように非戦闘員を巻き込んでの地獄図や中国大陸から脱出行で語られる多くの悲劇を引き起こし、今なお日本人の深い傷として残っている。自虐史観とは言うものの、それ相応の事を日本はやらかしたということなのだ。・・・だからといって自国の全てを否定するような言動をする一部の思想家は私も許せないものがある。そして同様に、かつての日本を全肯定する者も私は信用しない。この国はいまだに(無駄金ばかり浪費し)真の弱者を守っていないのだから。

少なくとも「国家」が守るべきものを国民の命ではなく「国体」「国家の威信」にしてしまった時の悲劇はどの国も同じだ。そういう意味ではアメリカも自由を守るために自国の若者を死に追いやるべく侵略部隊(海兵隊)を飼いならしているわけで、何も共産主義や社会主義に限定の話ではなかったりするから恐ろしい。

この映画のタイトル「クロッシング」とは「交差、横断、越境、神に祈る」の意味だが、「すれ違い」のニュアンスもあるらしい。「父子の心」「国家と救済ボラインティア」人々のささやかな幸せを奪う、なんと悲しい、なんと痛々しい、なんと切ないすれ違いだろう。この映画をいわゆる「お涙頂戴もの」として論評する者もいるが、これはある種「情感を前面に押し出してくる韓国映画らしさ」とも言えるし、実在のモデルを組み合わせたフィクションではあるにせよ「あまりに救いのない話」に対してのエンターテイメントとしての配慮と取るのが正解ではなかろうか。

北海道から九州へ旅するよりも近い隣国の悲劇が、できるだけ早く終結するように祈らずにはいられなかった。そう、国家体制ではなく、人々が救われることを祈りたい。そしてかの国にも「神様」が降臨することを。
あと、二人の子役はすばらしかったし、「夕立のような雨」に対する感じ方が変わった。この映画で得た「想定外の感想」である(^^;)


「スローターハウス5」というSF小説がある。作者カート・ヴォネガットが捕虜として経験した第2次世界大戦における連合軍のドレスデン爆撃を下敷きに、人生・運命などの死生観を時空間を無作為に羅列しながら表現したユニークな物語である。

作者自身の評価の高い映画版「スローターハウス5」の方が分かりやすいし、主人公の戸惑いや人生のその時折のイベントが並列的に扱われ不思議な味わいが実感できるのでオススメだ。


(恐らくミュージシャンのPVとして使われてる?ような動画:映像は映画のもの)

スローターハウスとは屠殺場の意味。家畜を食肉化する工場であるが、戦争に対する人命の扱いへの作者一流の皮肉を表わした題名であると私は解釈している。先述の「クロッシング」の収容所の状況など、まさに屠殺場並みであるからだ。人間に対する尊厳は皆無でおよそ体制維持のための道具にしか過ぎない。そこに反論や反抗は許されず、収容所に入ってしまえば「処理待ちの家畜」のような待遇しか与えられない。

家畜と人間の扱いを同じ「屠殺」として論じるのは、それ自体が異常なことである。しかし人の独善的な意思の発露として見た場合、併映の「ザ・コーブ」もそういう意味では、日本人が入り江で行った屠殺行為でしかなく、勝手によその国の屠殺場を覗き見して「残虐行為」として批判しているに過ぎない。問題があるとすれば、日本国内でも知らない人が多いこととその実態に触れることが何故かタブーとされていることだ。堂々と日本の(一地方ではあるが伝統的に継承されている)食習慣・文化であると主張すればいいことだと思うのだが、下手に隠そうとすること自体がきわめて不愉快である。自分たちだけで秘密裏に受け継いでいけばいいとでも思っているのだろうか?

他に明かさず、こそこそ動き回るさまは「ザ・コーブ」の製作者と変わらない様に思うのは私だけだろうか?また、製作者の側には自分たちの価値観だけを押し付けてくる意図に、北朝鮮の独善、他の文化・思想を認めないのと同じ傲慢さ、危険性を感じるのだ。
まぁ、「ザ・コーブ」に報復したいなら、以前も言及したと思うが、報復にわれわれ日本人もアメリカかヨーロッパの屠殺場を隠し撮りして「ザ・スローターハウス」として全世界に配給してやればいいと思うのだがねぇ(^^;)

最後にもうひとつ、政財官が私利に走り、絶望と暗黒が民衆を支配し、虚無の中に沈むしかないのがこの日本であるなら、ここもまた「スローターハウス」と呼ぶべきなのかもしれない・・・。

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Posted by soup2001 | comments(0)  trackbacks(0)



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