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拘る男たち【こだわるおとこたち】

昨日ようやく連休突入。昨日はひたすら寝ていたが折角の休日&今日は「ファーストデー:映画1000円の日」ということで久しぶりに映画館へ行ってきた。しかも2館をはしごする強行軍(^^;)朝8時出発〜1本目鑑賞〜コンビニで軽食〜整骨院で定期メンテナンスマッサージ〜2本目鑑賞〜帰宅がてら買い出し・・・で午後7時前帰宅・・・時間だけ見れば仕事と変わらない、いや仕事より早起きして出ている(^^;)まぁ、そんなこんなでマッサージを受けたにもかかわらず少し腰が痛い(爆)

本日見に行った1本目はアンソニー・ホプキンス演じる「ヒッチコック」。「羊たちの沈黙」や「ニクソン」で圧倒的な存在感を焼き付ける曲者俳優だが、ヒッチコックという憎めないが天才肌のワガママ映画小僧を好演していた。体型や表情をできるだけ本物に近づけようと特殊メイクまで施したその苦労はある程度成功している・・とは思うが、やはり「レクター博士」級の迫力・威圧感が消えていない。それが人間ヒッチコックの生臭さを出す仕掛けだとしても、本物のヒッチコックが持つ「とぼけた味わい」がかなり「皮肉屋」に傾斜して見えたのはちょっと残念だった。



映画「ヒッチコック」公式サイト

しかしヒッチコックの作品にかける情熱、妻との心のすれ違いや葛藤・嫉妬、焦りなど、ヒッチコックもやはり人の子だったか(^^;)と新しいジャンルを切り開いていくものに共通の「産みの苦しみ」をまぁまぁ描けているのではないだろうか。

物語は原作小説の「サイコ」と出会い、映画化へ向かって動き出すところから始まるが余程のマニアでも知っていたかどうか?の裏話もちらほら見えて興味深い。

あまり書くとネタバレになるので詳細は映画館で・・・ということだが、超豪華予算のスペシャルドラマ的な味わいで、大スクリーンで見なければならないお話でもないような(^^;)と言う印象は正直持った。

スカーレット・ヨハンソン特段に派手なアクションもなくSFXバリバリの視覚効果もなく、お話自体は至って地味だ。文芸映画のような、淡々とした進行で終わってみてやっと「ああ、あそこがクライマックスだったか」(^^;)と気が付くくらいである。ヒッチコックファンでなければ少し退屈かもしれない。

ただ、劇中で「サイコ」の主演女優ジャネット・リー役を演じたスカーレット・ヨハンソンはすごくいい。メイキャップもあってのことだろうが、現代的な雰囲気の中にしっかり全盛期のハリウッド女優の輝きを映し出していて非常にチャーミングである。→右の画像の人

彼女を見て昔の女優さん、グレース・ケリー、イングリット・バーグマン、オードリー・ヘップバーンといった綺羅星のような「絶世の美女」に見惚れるような感覚を思い出したのは儲けものであった(^^;)

2本目は久しぶりのスピルバーグ監督文芸作品?「リンカーン」。奴隷解放という基本的人権の保護、人種差別の否定など、その後の世界に大きな影響を与える偉業を成し遂げたアメリカ大統領だ。



映画「リンカーン」公式サイト

本編自体は凄惨な戦闘シーンも一部登場するものの比較的穏やかな人間ドラマとして進行する。私は奴隷解放宣言で奴隷たちの開放も人権保護も「大統領命令」として施行されるか立法されるかしたと思っていた。しかし実際はそんな簡単な話ではなく、人類の理想を掲げた「奴隷解放宣言」は南北戦争只中で行なわれた、「言っただけ」の代物だったらしく、合衆国議会の承認と憲法改正を含む相当に厄介な政治的工作だったようだ。

インドのガンジーのように「善性」「理想主義」のみのイメージだったが、映画では多数派工作で「買収」こそしないものの改選議員たちの職の斡旋など、遠回しな利益供与や買収まがいのロビー活動と交渉に明け暮れるリンカーン。目的達成のために少々の理想の後退も飲み込んで、結果だけをひたすら求めた現実主義者の顔が見える。

何やら今の日本の「煮え切らない状況」を打破するために東奔西走する、安倍総理が被って見えた(^^;)リンカーンの生きた時代でも当然ながらしがらみは存在し、金と利権で反対陣営と多数派工作バトルを繰り広げる姿は、結局どこの国も「思想や理念だけでは政治は動かせない」という厳しい現実の姿を改めて見せられた思いだった。

また、若い命を犠牲にして勝ち取ったアメリカ北軍(奴隷解放派)に心を痛めながらも、より大きな政治的目標「奴隷解放」「(人種・民族に関わらず)人は皆平等」の実現に全身全霊を傾けるその使命感・志の高さを目の前の小さな勢力争いに一喜一憂する主要閣僚にぶつけ一喝する様に少しシビれた(^^;)

我が国でも憲法改正や定数是正の仔細な末端の部分でさえ、まとめるのに非常に時間が掛かる。それは多くの国民代表が「背負った使命感の重さ」に自分の選挙区への利益誘導や所属する勢力に対する忠誠に縛られる点で、この時のアメリカと何も変わっていなかった。

アメリカは実際に国を分けて内戦状態にまでなって「新しい時代の倫理観」を生み出した。同じように日本も「新しい時代」を自分で生み出すことができるのだろうか?

安倍政権のTPPや憲法改正を軸にする諸問題、先ごろロシアとの平和条約に前向きな「これまでにない積極的なアプローチ」を見せるあたりが、すべて「戦後レジームからの脱却」という安倍晋三総理の「政治理念」の具現化であるならようやく「この国の長い夜が開ける兆し」はいよいよ見え始めたのかもしれない。

ヒッチコックもリンカーンもどちらも自らの理想と格闘し現実的に答えを出していった。そこには決して譲れない「拘り」を抱えつつも、決して理念・理想に溺れてすべてをぶち壊さない狡猾さ・判断力を奮って結果に結びつける執念にも似た気迫がこもっていた。

今の日本を見てもそれほどの政治的資質を持った人はそういない。少なくとも私には「本物の政治家」はわからない。しかし少なくとも民主党の中に、野党陣営の中にそれを感じられる人は殆どおらず、自民党の中に数人いるかいないかである。

私も選挙権を得て33年になる。泥水の中に輝く玉石の存在を期待していても、拾い上げてみると錯覚だったり、すぐに変色し価値を失う偽物だった。今のところ私に見えているのは本物っぽい人たちだけだ(^^;)

私が拘るとすれば、その本物っぽい政治家の本質がどこに現れているかを見つけることだろう。なかなか難しいが、私もできるだけ現実的な視点で見極めようと思っている。

JUGEMテーマ:映画
Posted by soup2001 | comments(2)  trackbacks(0)



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comments
Re:
「ヒッチコック」 私も見に行きたいと思ってます。
こちらでは18日からの公開なのですが、そちらではもう公開されているんですね。
昔 「ヒッチコック劇場」 (再放送) を楽しみに観ていた私としては、とても興味深い映画です^^

「リンカーン」 こちらも楽しみです。
つい最近、同名のトンデモ映画がありましたが、アレにはまるで食指が動きませんでしたw
南北戦争、北軍が勝ってよかったとは思っていますが、制服は南軍の方がカッコよく思えて、西部劇では南軍を応援していた子供時代の私です。
やまさん | 2013/05/04 22:24 |
Re:
>やまさん、毎度♪

ヒッチコック劇場は、リアルタイムで(親が)見ていただろうと思いますが、冒頭と最後に出てくるヒッチコックの姿しか記憶がありません。吹き替えの熊倉一雄氏のちょっととぼけた語り口が印象に残っては居ますが各エピソードは全く覚えていません(^^;)

その頃私は小学校の低学年だったのでウルトラQとオバQしか記憶に無いのです(^^;)

それでもその後ヒッチコックの名はしっかり焼き付いていたらし、淀川長治さんの日曜洋画劇場でヒッチコック作品がある時は必ず見ていたように思います。

トンデモ映画の方は「リンカーン/秘密の書」ですね(爆)
借りたDVDの予告編でちらっとだけ見ました。アクションはコッチのほうが充実してたでしょうが(^^;)内容はかなり薄そうです(爆)

偉人として美化されたリンカーンではなく、リアルなリンカーン像を追求した点で、味わいのある映画だと思います。地味すぎて眠くなることもあるますけど・・・多分2〜3分ぐらい寝たかも(爆)

2時間超の長尺なので、文芸系の作品は中盤の睡魔との闘いだったりします(^^;)ブラック&ブラック系の眠気覚ましガムが必要でしたね(爆)
soup2001 | 2013/05/04 23:11 |
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