ブログパーツ
<< 馬鹿気の至り【ばかげのいたり】 | home | 革新の堕落【かくしんのだらく】 >>

安保法制を読む【あんぽほうせいをよむ】



最初にお断りしておく。今回のエントリはめちゃくちゃ長い(爆)自分で読み返すのもうんざりするくらいに長い(^^;)

・・・なので斜め読みでも構いませんが、読まれる方は最低限の要点だけは抑えてくださいね。m(_ _)m

もちろんスルーするのもアナタの自由。反対派の方などは賛成派の私のエントリなど興味はないだろうが(^^;)私なりに安保法制の読解に挑戦してみたので興味がおありの方は腹を据えてお付き合いをお願いする(^^;)

あと、私の解釈に反論する場合は、その根拠(誰か学者の学説でも、歴史的な事実からの考察でもいい)を示していただきたい。ちゃんとした認識と事実関係を基にした反論であれば大いに意見交換をしたいと思っているので、こんな長文を読んだ上で反論までする暇な奇特な方はどうぞ(爆)
単純な感情論や善悪論だけでは議論にならないのでそういう場合は無視させていただく。悪しからず。最近こういう議論の仕方も知らない馬鹿が「荒らしコメント」を無礼にも連続投稿したので、その類のものであれば削除も有ることを付け加えておく。


かつて国会前に「反対派のデモ隊」が押しかけたのは、安倍総理の祖父岸信介内閣時代の「60年安保闘争」であった。日米の安全保障問題で同じく反対デモの洗礼を受けるのは血脈につきまとう宿命か(^^;)

安保闘争:wiki
60年安保闘争では安保条約は国会で強行採決されたが、岸内閣は混乱の責任を取り総辞職に追い込まれた。しかし70年安保闘争では、闘争に参加していた左翼の分裂や暴力的な闘争、抗争が激化し運動は大衆や知識人の支持を失った。
日ソの国交回復以降在日大使館や通商代表部に潜入したソ連国家保安委員会(KGB)工作員や、日本社会党や労働組合等に多数侵入した誓約引揚者(ソ連のスパイ)等が、ソ連による安保改定阻止の意向を受けてスパイ活動を行い、運動が拡大化したという側面がある。


岸信介は「日本を守る義務をアメリカに求める安保改正を求めた」が何故か反対派は対米従属路線として攻撃「新安保条約により日本が戦争に巻き込まれる危険が増す」との論調だったが、これまた今回の「反安保法制デモ」と同じような内容だ。

つまり前回はソ連が反対し、それに呼応した共産主義者と「アンチ岸」の一派、条文もろくに読まずに「ファッションとしての反体制活動に魅力を感じた若者」達によって異常な盛り上がりとなった。

祖父・岸信介退陣時と酷似する状況になってきた安倍首相、いまやるべきことはこれだ!:田原総一朗 公式ブログ

1960年、「安保改定反対」のデモの中に僕はいた。当時、首相だった岸信介さんは元「戦犯」で、日本を再び戦争に駆り立てようとする「極悪人」だと思っていたのだ。

しかしながら、当時の僕は、実は「安保改定」の中身をまったく知らなかった。


今では立派な?(^^;)リベラル系のジャーナリスト田原総一朗も「不勉強なまま」反対運動に身を投じた1人だ。

今回の安保法制に関しては、安倍総理がアメリが上下両院総会での演説において日本の集団的自衛権行使の国会決議を約束したことが国内の反発を呼ぶ一因になった。

しかし2年も前に、安倍首相の安全保障構想をしたためた論文が世界に発表されていた。何故か英文のみで(^^;)国内向けに日本語も合わせて別媒体でもいいのでリリースすればいいと思うのだが、この辺りが安倍首相の姑息さだとは思うものの、これを報じた国内のジャーナリストはいなかった。みんなで無視を決め込んだということだ。

なぜか報道されない安倍総理のセキュリティダイアモンド構想:剣kenn諤々

 今、日本では奇妙奇天烈な事態が起きている。日本の総理大臣が英語で世界に訴えた論文を、当の日本メディアが一切取り上げようとしないのだ。

 そもそも安倍総理が英語で論文を発表していたということ自体、初耳だという人がほとんどなのではないか。

 安倍総理が論文を発表したのはプラハに本拠を置く国際NPO団体「プロジェクトシンジケート」のウェブサイトである。プロジェクトシンジケートは世界各国の新聞社・通信社と提携しており、各国要人のインタビュー記事を配信するなど実績あるNPOだ。

 その格調高さは安倍総理以外の寄稿者の顔ぶれを見ても一目瞭然だろう。ジョージ・ソロス、ジョセフ・スティグリッツ、ビル・ゲイツ、マイケル・サンデル、クリスティーヌ・ラガルド、などなど。


Asia’s Democratic Security Diamond

http://www.project-syndicate.org/commentary/a-strategic-alliance-for-japan-and-india-by-shinzo-abe

アジアの民主主義セキュリティダイアモンド

 2007年の夏、日本の首相としてインド国会のセントラルホールで演説した際、私は「二つの海の交わり」 ─1655年にムガル帝国の皇子ダーラー・シコーが著わした本の題名から引用したフレーズ─ について話し、居並ぶ議員の賛同と拍手喝采を得た。あれから5年を経て、私は自分の発言が正しかったことをますます強く確信するようになった。

 太平洋における平和、安定、航海の自由は、インド洋における平和、安定、航海の自由と切り離すことは出来ない。発展の影響は両者をかつてなく結びつけた。アジアにおける最も古い海洋民主国家たる日本は、両地域の共通利益を維持する上でより大きな役割を果たすべきである。

 にもかかわらず、ますます、南シナ海は「北京の湖」となっていくかのように見える。アナリストたちが、オホーツク海がソ連の内海となったと同じく南シナ海も中国の内海となるだろうと言うように。南シナ海は、核弾頭搭載ミサイルを発射可能な中国海軍の原潜が基地とするに十分な深さがあり、間もなく中国海軍の新型空母がよく見かけられるようになるだろう。中国の隣国を恐れさせるに十分である。

 これこそ中国政府が東シナ海の尖閣諸島周辺で毎日繰り返す演習に、日本が屈してはならない理由である。軽武装の法執行艦ばかりか、中国海軍の艦艇も日本の領海および接続水域に進入してきた。だが、このような“穏やかな”接触に騙されるものはいない。これらの船のプレゼンスを日常的に示すことで、中国は尖閣周辺の海に対する領有権を既成事実化しようとしているのだ。

 もし日本が屈すれば、南シナ海はさらに要塞化されるであろう。日本や韓国のような貿易国家にとって必要不可欠な航行の自由は深刻な妨害を受けるであろう。両シナ海は国際海域であるにもかかわらず日米両国の海軍力がこの地域に入ることは難しくなる。

 このような事態が生じることを懸念し、太平洋とインド洋をまたぐ航行の自由の守護者として、日印両政府が共により大きな責任を負う必要を、私はインドで述べたのであった。私は中国の海軍力と領域拡大が2007年と同様のペースで進むであろうと予測したが、それは間違いであったことも告白しなければならない。

 東シナ海および南シナ海で継続中の紛争は、国家の戦略的地平を拡大することを以て日本外交の戦略的優先課題としなければならないことを意味する。日本は成熟した海洋民主国家であり、その親密なパートナーもこの事実を反映すべきである。私が描く戦略は、オーストラリア、インド、日本、米国ハワイによって、インド洋地域から西太平洋に広がる海洋権益を保護するダイアモンドを形成することにある。

 対抗勢力の民主党は、私が2007年に敷いた方針を継続した点で評価に値する。つまり、彼らはオーストラリアやインドとの絆を強化する種を蒔いたのであった。

 (世界貿易量の40%が通過する)マラッカ海峡の西端にアンダマン・ニコバル諸島を擁し、東アジアでも多くの人口を抱えるインドはより重点を置くに値する。日本はインドとの定期的な二国間軍事対話に従事しており、アメリカを含めた公式な三者協議にも着手した。製造業に必要不可欠なレアアースの供給を中国が外交的な武器として使うことを選んで以後、インド政府は日本との間にレアアース供給の合意を結ぶ上で精通した手腕を示した。

 私はアジアのセキュリティを強化するため、イギリスやフランスにもまた舞台にカムバックするよう招待したい。海洋民主国家たる日本の世界における役割は、英仏の新たなプレゼンスとともにあることが賢明である。英国は今でもマレーシア、シンガポール、オーストラリア、ニュージーランドとの五カ国防衛取極めに価値を見いだしている。私は日本をこのグループに参加させ、毎年そのメンバーと会談し、小規模な軍事演習にも加わらせたい。タヒチのフランス太平洋海軍は極めて少ない予算で動いているが、いずれ重要性を大いに増してくるであろう。

 とはいえ、日本にとって米国との同盟再構築以上に重要なことはない。米国のアジア太平洋地域における戦略的再編期にあっても、日本が米国を必要とするのと同じぐらいに、米国もまた日本を必要としているのである。2011年に発生した日本の地震、津波、原子力災害後、ただちに行なわれた米軍の類例を見ないほど巨大な平時の人道支援作戦は、60年かけて成長した日米同盟が本物であることの力強い証拠である。

 私は、個人的には、日本と最大の隣国たる中国の関係が多くの日本国民の幸福にとって必要不可欠だと認めている。しかし、日中関係を向上させるなら、日本はまず太平洋の反対側に停泊しなければならない。というのは、要するに、日本外交は民主主義、法の支配、人権尊重に根ざしていなければならないからである。これらの普遍的な価値は戦後の日本外交を導いてきた。2013年も、その後も、アジア太平洋地域における将来の繁栄もまた、それらの価値の上にあるべきだと私は確信している。


この構想自体がアメリカの考える「中国封じ込め外交政策」であるとは言えるものの、同時にアメリカに安全保障の大部分を担保している日本にとっても少なくとも現時点においては肯定すべき内容であろう。否定するなら、中国に尻尾を振って全面降伏するくらいでないと中国の脅威はなくならない(^^;)ただその場合アメリカを敵に回し、中国からはかつてのアメリカの行ったような苛烈な経済的+政治的要求をつきつけられるのは確実だが(^^;)

平和どころか最悪の火種を懐に抱えるようなものではないか(爆)

平和安全法制整備法案要綱と国際平和支援法案全文:時事ドットコム

平和安全法制整備法案要綱

 政府が閣議決定した平和安全法制整備法案(関連法の一括改正)の要綱は次の通り。
 我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する

法律案要綱(第一条関係)

第一 自衛隊法の一部改正

 一 自衛隊の任務
防衛出動を命ずることができる事態の追加及び周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律の一部改正に伴い、自衛隊の任務を改めること。

 二 防衛出動
  1 内閣総理大臣が自衛隊の全部又は一部の出動を命ずることができる事態として、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態を追加すること。

  2 自衛隊法第七十七条の二の防御施設構築の措置、同法第八十条の海上保安庁の統制、同法第九十二条の防衛出動時の公共の秩序の維持のための権限、同法第九十二条の二の防衛出動時の緊急通行、同法第百三条の防衛出動時における物資の収用等に係る規定等については、1の事態に係る出動には適用しないものとすること。


自衛隊法
第百三条:(防衛出動時における物資の収用等)
第七十六条第一項の規定により自衛隊が出動を命ぜられ、当該自衛隊の行動に係る地域において自衛隊の任務遂行上必要があると認められる場合には、都道府県知事は、防衛大臣又は政令で定める者の要請に基き、病院、診療所その他政令で定める施設(以下本条中「施設」という。)を管理し、土地、家屋若しくは物資(以下本条中「土地等」という。)を使用し、物資の生産、集荷、販売、配給、保管若しくは輸送を業とする者に対してその取り扱う物資の保管を命じ、又はこれらの物資を収用することができる。ただし、事態に照らし緊急を要すると認めるときは、防衛大臣又は政令で定める者は、都道府県知事に通知した上で、自らこれらの権限を行うことができる。


・・・上記以下にも細かい収用に関する規定があるが、自衛隊出動時に出動地域内の物資やその使用の権限を与えるのを「武力攻撃に対する応戦時には適用しない」ということ。緊急事態での出動中は臨戦態勢なのでそういう兵站に関する事柄を民間に求めない・・・ということかな?まぁ、市民を逃がすほうが先だし、その上で残存物資の収用を行ったらこりゃ「略奪」と変わらんわな(^^;)

 三 在外邦人等の保護措置

  1 防衛大臣は、外務大臣から外国における緊急事態に際して生命又は身体に危害が加えられるおそれがある邦人の警護、救出その他の当該邦人の生命又は身体の保護のための措置(輸送を含む。以下「保護措置」という。)を行うことの依頼があった場合において、外務大臣と協議し、内閣総理大臣の承認を得て、部隊等に当該保護措置を行わせることができるものとすること。

  2 防衛大臣は、1により保護措置を行わせる場合において、外務大臣から保護することを依頼された外国人その他の当該保護措置と併せて保護を行うことが適当と認められる者(3において「その他の保護対象者」という。)の生命又は身体の保護のための措置を部隊等に行わせることができるものとすること。

  3 1により外国の領域において保護措置を行う職務に従事する自衛官は、その職務を行うに際し、自己若しくは当該保護措置の対象である邦人若しくはその他の保護対象者の生命若しくは身体の防護又はその職務を妨害する行為の排除のためやむを得ない必要があると認める相当の理由があるときは、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができるものとすること。


・・・外国における邦人と(外務大臣から依頼された)外国人保護の規定だが、これにより、国外での武力行使が可能になる。日本企業「日揮」社員が多数拘束された「アルジェリア人質事件」のようなテロ組織による拘束事件などにも自衛隊が対応可能になる。それまでは自衛隊は国外での武器使用が認められなかったため、「在ペルー日本大使公邸占拠事件」の時は現地ペルー警察に完全依存することになり、解決までに4ヶ月を要した。これがたとえ近隣国であったとしても自衛隊が対テロ組織向けの訓練ができていたかを含め、海外の邦人保護に出動できる自衛隊の活動制限に関して見なおす必要性を問う声も上がった。

しかし上記アルジェリア人質事件でも日本からの救援部隊の派遣はできず、アルジェリア軍の武力制圧で解決したが日本人を含む多数の犠牲者を出した。

実際の事件において、被害者家族の希望を繋ぐ役割や犯人側に対する「圧力」として当事国の治安部隊と併せて「破滅的な解決を想像させる」威嚇的な心理効果はあるだろう。ただ、だからといってどこまで有効な活動が可能か、またその作戦行動が成功するかは別の話だが。

 四 合衆国軍隊等の部隊の武器等の防護のための武器の使用

  1 自衛官は、アメリカ合衆国の軍隊その他の外国の軍隊その他これに類する組織(2において「合衆国軍隊等」という。)の部隊であって自衛隊と連携して我が国の防衛に資する活動(共同訓練を含み、現に戦闘行為が行われている現場で行われるものを除く。)に現に従事しているものの武器等を職務上警護するに当たり、人又は武器等を防護するため必要であると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器を使用することができるものとすること。

  2 1の警護は、合衆国軍隊等から要請があった場合であって、防衛大臣が必要と認めるときに限り、自衛官が行うものとすること。


集団的自衛権の行使に直接関わる条文。これによるとアメリカ軍が攻撃を受けたとしても「要請があり、防衛大臣が認めない限り」攻撃参加できないということで、おそらく後方支援で兵站輸送をしている自衛隊が、前線で発生した戦闘に自動的に援軍を送ることはできないと言う制約が付いている。

ただ、前線との距離が近い場合は「集団的自衛権行使による戦闘参加を要請待ち・承認待ちしている間に自衛隊そのものが攻撃される」危険性が伴う。本当に自衛隊を戦地に送り出す場合は、全て現場の自衛隊指揮官の判断に委ねるほうが自衛隊員の生命の安全性は高まると思う。

 五 合衆国軍隊に対する物品又は役務の提供
  1 防衛大臣又はその委任を受けた者は、次に掲げる合衆国軍隊(アメリカ合衆国の軍隊をいう。)から要請があった場合には、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度において、当該合衆国軍隊に対し、自衛隊に属する物品の提供を実施することができるものとすること。
   (一)自衛隊及び合衆国軍隊の双方の参加を得て行われる訓練に参加する合衆国軍隊
   (二)自衛隊法第八十一条の二第一項第二号に掲げる施設及び区域に係る同項の警護を行う自衛隊の部隊等と共に当該施設及び区域内に所在して当該施設及び区域の警護を行う合衆国軍隊
   (三)保護措置を行う自衛隊の部隊等又は自衛隊法第八十二条の二の海賊対処行動、同法第八十二条の三第一項若しくは第三項の弾道ミサイル等を破壊する措置をとるための必要な行動、同法第八十四条の二の機雷等の除去若しくは我が国の防衛に資する情報の収集のための活動を行う自衛隊の部隊と共に現場に所在してこれらの行動又は活動と同種の活動を行う合衆国軍隊
   (四)訓練、連絡調整その他の日常的な活動のため、航空機、船舶又は車両により合衆国軍隊の施設に到着して一時的に滞在する部隊等と共に現場に所在し、訓練、連絡調整その他の日常的な活動を行う合衆国軍隊
  2 防衛大臣は、1の(一)から(四)までに掲げる合衆国軍隊から要請があった場合には、自衛隊の任務遂行に支障を生じない限度において、防衛省の機関又は部隊等に、当該合衆国軍隊に対する役務の提供を行わせることができるものとすること。
 六 国外犯に係る罰則
一部の罪について、日本国外において犯した者にも適用し、又は刑法第二条の例に従うものとすること。
 七 その他所要の規定の整備を行うこと。



補給のための物資援を想定した条文。「集団的自衛権」である以上、困ったときはお互い様、自分が困らない程度には支援するのは当然だろう。また、役務上であっても自衛隊員による犯罪発生時には日本の国内法を適用するなど、規律に厳しさを加えて米兵のやりがちな過剰防衛や残虐行為に加担しない工夫が見て取れる?(^^;)

ただし肝心の自衛隊法第三条は手付かずのまま?私が見落としていたり勘違いしてるのかもしれないが(そう思いたい)ここが以前のままではちょっと変なことになると思うが・・・。

自衛隊法:wiki

自衛隊(現行法第3条1項、2項)
1 自衛隊は、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、直接侵略及び間接侵略に対し我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ、公共の秩序の維持に当たるものとする。
2 自衛隊は、前項に規定するもののほか、同項の主たる任務の遂行に支障を生じない限度において、かつ、武力による威嚇又は武力の行使に当たらない範囲において、次に掲げる活動であつて、別に法律で定めるところにより自衛隊が実施することとされるものを行うことを任務とする。
 一 我が国周辺の地域における我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に対応して行う我が国の平和及び安全の確保に資する活動
 二 国際連合を中心とした国際平和のための取組への寄与その他の国際協力の推進を通じて我が国を含む国際社会の平和及び安全の維持に資する活動


個別的自衛権に限るような部分は削除されたようだが、う〜ん、赤字の部分が削除、茶文字の部分がこのままだったとは・・・。こりゃ法律として矛盾してるような気がするのだが?
「主たる任務の遂行に支障を生じない限度において、かつ、武力による威嚇又は武力の行使に当たらない範囲において」
これ、個別的自衛権すら否定してない?(^^;)でも自衛隊の主たる任務とは専守防衛による自衛戦争なのであれば、「武力による威嚇又は武力の行使」にならないはずはないと思うのだが・・・(爆)

第二 国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律の一部改正(第二条関係)

 一 協力の対象となる活動及びその態様の追加等

  1 国際平和協力業務の実施又は物資協力の対象として新たに国際連携平和安全活動を追加し、当該活動の定義について、国際連合の総会、安全保障理事会若しくは経済社会理事会が行う決議等に巷基づき、紛争当事者間の武力紛争の再発の防止に関する合意の遵守の確保、紛争による混乱に伴う切迫した暴力の脅威からの住民の保護、武力紛争の終了後に行われる民主的な手段による統治組織の設立及び再建の援助等を目的として行われる活動であって、二以上の国の連携により実施されるもののうち、次に掲げるものとすること。

   (一) 武力紛争の停止及びこれを維持するとの紛争当事者間の合意があり、かつ、当該活動が行われる地域の属する国及び紛争当事者の当該活動が行われることについての同意がある場合に、いずれの紛争当事者にも偏ることなく実施される活動
   (二)武力紛争が終了して紛争当事者が当該活動が行われる地域に存在しなくなった場合において、当該活動が行われる地域の属する国の当該活動が行われることについての同意がある場合に実施される活動
   (三)武力紛争がいまだ発生していない場合において、当該活動が行われる地域の属する国の当該活動が行われることについての同意がある場合に、武力紛争の発生を未然に防止することを主要な目的として、特定の立場に偏ることなく実施される活動


いわゆる平和維持活動(PKO)の拡大版として(三)などは自衛隊を派兵・展開した場合交戦状態に陥るリスクが確かに高いのかもしれないが、「当該活動が行われる地域の属する国の当該活動が行われることについての同意がある場合」であれば、自衛隊が「自衛」以外の意図を持った戦闘は起こりにくいと考えていいのではないか?
「アメリカに言わせられる」可能性は否定出来ないが、これらを含めて「日本の平和に対する貢献」を求めて居るのであれば、「全面的に拒否」するのは外交上(あるいは国際世論)としてもあまりに自分本位な行為と批判される恐れがある。PKOそのものに参加しないというのであればなおさらだ。日本は既に過去の活動において「アメリカのような凶暴な国ではない」信用は得ていると考えていいだろうから(^^;)「経済大国の責任」としても無関係・無責任では世界が許すまい。アメリカのように「超好戦的な国」(爆)になればそれ以上の批判を受ける事にはなるだろうけどね(^^;)

   2 防衛大臣は、国際連合の要請に応じ、国際連合の業務であって、国際連合平和維持活動に参加する自衛隊の部隊等又は外国の軍隊の部隊により実施される業務の統括に関するものに従事させるため、内閣総理大臣の同意を得て、自衛官を派遣することができるものとすること。

   3 国際的な選挙監視活動について、紛争による混乱を解消する過程で行われる選挙等を含めるものとすること。

   4 選挙の監視等に係る国際平和協力業務に従事する隊員を選考により採用する者及び自衛隊員以外の関係行政機関の職員に限るものとすること。


国連至上主義的な内容になっているものの、これはかなりの歯止めにはなるだろう。安全保障理事会が戦争抑止には無力であり、戦争終結にも無力であり(^^;)膨大な殺戮の果ての休戦合意後においても、常任理事国の足並みが揃うことが期待できない以上、過去に行われた「人道支援」「平和維持活動の予備戦力」以上に戦闘地域に自衛隊を入れる判断を国民が承認するとは思えないからである。

多分、その意味において今までよりは自衛隊員の安全が担保しやすくなるとは言えるかもしれない。

 二 国際平和協力業務の種類の追加

  1 国際平和協力業務の種類として次に掲げる業務を追加すること。
   (一)防護を必要とする住民、被災民その他の者の生命、身体及び財産に対する危害の防止及び抑止その他特定の区域の保安のための監視、駐留、巡回、検問及び警護
   (二)矯正行政事務に関する助言若しくは指導又は矯正行政事務の監視
   (三)立法又は司法に関する事務に関する助言又は指導
   (四)国の防衛に関する組織等の設立又は再建を援助するための助言若しくは指導又は教育訓練に関する業務
   (五)国際連合平和維持活動又は国際連携平和安全活動を統括し、又は調整する組織において行う一定の業務の実施に必要な企画及び立案並びに調整又は情報の収集整理
   (六)自衛隊の部隊等が武力紛争の停止の遵守状況の監視、緩衝地帯における駐留、巡回等の一定の国際平和協力業務((一)に掲げる業務を含む。)以外の業務を行う場合であって、国際連合平和維持活動、国際連携平和安全活動若しくは人道的な国際救援活動に従事する者又はこれらの活動を支援する者(以下「活動関係者」という。)の生命又は身体に対する不測の侵害又は危難が生じ、又は生ずるおそれがある場合に、緊急の要請に対応して行う当該活動関係者の生命及び身体の保護

  2 1の(一)又は(六)に掲げる業務を実施する場合にあっては、国際連合平和維持活動等が実施されること及び我が国が国際平和協力業務を実施することにつき、当該活動が行われる地域の属する国等の同意が当該活動及び当該業務が行われる期間を通じて安定的に維持されていると認められなければならないものとすること。

  3 内閣総理大臣は、自衛隊の部隊等が1の(一)に掲げる業務又は国際連携平和安全活動のために武力紛争の停止の遵守状況の監視、緩衝地帯における駐留、巡回等の一定の業務を実施しようとする場合は、実施計画を添えて国会の承認を求めなければならないものとすること。


平和維持組織内での協力業務の規定だが、国会承認を得る事を条件付けている点は、自衛隊の派兵限界を日本が判断するということで、無闇矢鱈と派兵できない縛りを作っていると言えよう。

 三 武器の使用

  1 国際平和協力業務に従事する自衛官は、その宿営する宿営地であって当該業務に従事する外国の軍隊の部隊の要員が共に宿営するものに対する攻撃があったときは、当該宿営地に所在する者の生命又は身体を防護するための措置をとる当該要員と共同して、武器の使用をすることができるものとすること。

  2 二の1の(一)に掲げる業務に従事する自衛官は、その業務を行うに際し、自己若しくは他人の生命、身体若しくは財産を防護し、又はその業務を妨害する行為を排除するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、武器を使用することができるものとすること。

  3 二の1の(六)に掲げる業務に従事する自衛官は、その業務を行うに際し、自己又はその保護しようとする活動関係者の生命又は身体を防護するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、武器を使用することができるものとすること。


集団的自衛権が行使できる状況下では、「まず自分の身を守れ」と「武器使用を可能にする」事を明記したのであるが、ほぼ同一の宿営地に攻撃があれば、「日本」と「他国の協力軍」の区別を攻撃する側がしているとは思えないし、もし「日本の自衛隊ならば反撃してこない」と考えて意図的に攻撃を集中させられた場合は「個別自衛権」として「正当防衛の戦闘」を行える自由度を自衛隊に与えると言う事だろう。
敵の生命以上に優先されるべきは自衛隊の安全であり、その安全を考えるなら当然な条文だろう。



 四 その他の措置

  1 国際平和協力本部長は、国際平和協力隊の隊員の安全の確保に配慮しなければならないものとすること。

  2 人道的な国際救援活動の要請を行う国際機関を掲げる別表に新たな機関を加えること。

  3 停戦合意のない場合における物資協力の対象となる国際機関を掲げる別表に2の機関を加えるとともに、当該物資協力の要件を明確化すること。

  4 政府は、国際連合平和維持活動等に参加するに際して、活動参加国等から、これらの活動に起因する損害についての請求権を相互に放棄することを約することを求められた場合において必要と認めるときは、我が国の請求権を放棄することを約することができるものとすること。

  5 防衛大臣等は、国際連合平和維持活動等を実施する自衛隊の部隊等と共に活動が行われる地域に所在して大規模な災害に対処するアメリカ合衆国又はオーストラリアの軍隊から応急の措置に必要な物品又は役務の提供に係る要請があったときは、これを実施することができるものとすること。


 五 その他所要の規定の整備を行うこと。


平和維持軍だけでなく、平和維持活動に関わる全ての職員に関する保護規定。彼らを保護する目的のために戦闘も厭わないと言う使命を負うのがそもそも平和維持軍の勤めであるからこれも当然。

第三 周辺事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律の一部改正(第三条関係)

 一 題名
この法律の題名を「重要影響事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律」に改めること。

 二 目的
この法律の目的に、そのまま放置すれば我が国に対する直接の武力攻撃に至るおそれのある事態等我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態(以下「重要影響事態」という。)に際し、合衆国軍隊等に対する後方支援活動等を行うことにより、日米安保条約の効果的な運用に寄与することを中核とする重要影響事態に対処する外国との連携を強化する旨を明記すること。


戦闘以前の「緊張状態での準軍事活動」と言える後方支援などは、戦争リスクが高いのは確かであるが、日本単独で対応していないのであれば他国軍と連携し協力するのは当然。ここでも自衛隊が主導的に戦争準備をする意図はない点で、「専守防衛」からは外れていないと思われる。

 三 重要影響事態への対応の基本原則

  1 後方支援活動及び捜索救助活動は、現に戦闘行為が行われている現場では実施しないものとすること。ただし、既に遭難者が発見され、自衛隊の部隊等がその救助を開始しているときは、当該部隊等の安全が確保される限り、当該遭難者に係る捜索救助活動を継続することができるものとすること。

  2 外国の領域における対応措置については、当該対応措置が行われることについて当該外国等の同意がある場合に限り実施されるものとすること。


非戦闘地域での活動を主とし、他国の了解あるいは要請があるときに限って「捜索救助活動」を行うのは「リスクが高くなった人道支援」とも言える。これもまた、現場の指揮官でなければ適切な判断はできまい。しかし自分の安全を最優先して「過剰なハイリスク」を犯す可能性を排除している点でも妥当ではないか?

 四 定義
  1 この法律において「合衆国軍隊等」とは、重要影響事態に対処し、日米安保条約の目的の達成に寄与する活動を行うアメリカ合衆国の軍隊及びその他の国際連合憲章の目的の達成に寄与する活動を行う外国の軍隊その他これに類する組織をいうものとすること。

  2 この法律において「後方支援活動」とは、合衆国軍隊等に対する物品及び役務の提供、便宜の供与その他の支援措置であって、我が国が実施するものをいうものとすること。

  3 この法律において「捜索救助活動」とは、重要影響事態において行われた戦闘行為によって遭難した戦闘参加者について、その捜索又は救助を行う活動(救助した者の輸送を含む。)であって、我が国が実施するものをいうものとすること。


作戦行動(戦闘)を行った後の捜索救助活動は、残存兵によるゲリラ攻撃の対象となるリスクはある。最前線に行かない代わりに「これぐらいはやるよ」という日本の意思表示であるから、送り出した日本国民としては、自衛隊諸君の活躍と無事を祈るしか無い。

 五 基本計画

  1 基本計画に定める事項として、重要影響事態に関する次に掲げる事項等を追加すること。
   (一)事態の経緯並びに我が国の平和及び安全に与える影響
   (二)我が国が対応措置を実施することが必要であると認められる理由
   (三)後方支援活動又は捜索救助活動若しくはその実施に伴う後方支援活動を自衛隊が外国の領域で実施する場合には、これらの活動を外国の領域で実施する自衛隊の部隊等の規模及び構成並びに装備並びに派遣期間


  2 1の(三)の場合には、当該外国等と協議して、実施する区域の範囲を定めるものとすること。



自衛隊の行動限界に加えて活動地域を限定する規定。まぁ、常識的な「設定」ではあろう。

 六 武器の使用

  1 後方支援活動としての自衛隊の役務の提供又は捜索救助活動の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の自衛官は、自己又は自己と共に現場に所在する他の自衛隊員若しくはその職務を行うに伴い自己の管理の下に入った者の生命又は身体を防護するため武器を使用することができるものとすること。

  2 1の自衛官は、外国の領域に設けられた当該部隊等の宿営する宿営地であって合衆国軍隊等の要員が共に宿営するものに対する攻撃があった場合において、当該宿営地以外にその近傍に自衛隊の部隊等の安全を確保することができる場所がないときは、当該宿営地に存在する者の生命又は身体を防護するための措置をとる当該要員と共同して、1による武器の使用をすることができるものとすること。

 七 その他所要の規定を整備すること。


「まず自分を守るために武器の使用を認める」広い意味での戦闘地域に送り出す自衛官の安全を考えるなら当たり前の条文。今まではこれすらなかったのか?(汗)まぁ、まともな武器すら持たされてなかったようだし・・・。

第四 周辺事態に際して実施する船舶検査活動に関する法律の一部改正(第四条関係)

 一 題名

この法律の題名を「重要影響事態等に際して実施する船舶検査活動に関する法律」に改めること。

 二 目的

この法律の目的を、重要影響事態又は国際平和共同対処事態に対応して我が国が実施する船舶検査活動に関し、その実施の態様、手続その他の必要な事項を定め、重要影響事態安全確保法及び国際平和協力支援活動法と相まって、我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資することとすること。

 三 船舶検査活動の実施等

  1 重要影響事態又は国際平和共同対処事態における船舶検査活動は、自衛隊の部隊等が実施するものとすること。

  2 船舶検査活動又はその実施に伴う後方支援活動若しくは協力支援活動を外国の領域で実施する場合には、これらの活動を外国の領域で実施する自衛隊の部隊等の装備及び派遣期間を重要影響事態安全確保法又は国際平和協力支援活動法に規定する基本計画に定めるものとすること。

  3 2の場合には、当該外国等と協議して、実施する区域の範囲を定めるものとすること。


自衛隊の活動の根拠はやはり「国際協力」でありアメリカ単独の場合は国内での反発もあることで、小泉内閣時代のようにアメリカ単独の作戦に「賛同」は出来ても「派兵」できるかは疑問であろうし前回より直接的な後方支援は難しいだろう。唯一その例外になる可能性があるのは、やはり相手が中国の場合ぐらいである。日本の近海における有事であれば、個別的自衛権行使に限りなく近い集団的自衛権行使となることも予想できる。


 四 武器の使用
船舶検査活動又はその実施に伴う後方支援活動若しくは協力支援活動としての自衛隊の役務の提供の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の自衛官は、自己又は自己と共に現場に所在する他の自衛隊員若しくはその職務を行うに伴い自己の管理の下に入った者の生命又は身体を防護するため武器を使用することができるものとすること。

 五 その他所要の規定の整備を行うこと。


ここでもまず「自己の安全」が優先されている。

第五 武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律の一部改正(第五条関係)

 一 題名
 この法律の題名を「武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律」に改めること。

 二 目的
 この法律の目的に、存立危機事態への対処について、基本となる事項を定めることにより、存立危機事態への対処のための態勢を整備する旨を明記すること。

 三 定義
  1 この法律において「存立危機事態」とは、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態をいうものとすること。

  2 「対処措置」の定義に、存立危機事態の推移に応じて実施する措置を追加すること。


「存立危機事態」がどういう状況を指すのかは、議論の余地があるものの、毎日のように領海侵犯や接続水域への異常接近を繰り返す状況以上であれば、いつでもこれに指定するぞという「仮想敵国」(^^;)への意思表示にも思える。
その「敵国」に取って見れば、日本は弱腰一辺倒で好き放題やり放題だと思っていたのに、急に「やるならやるぞ」と態度を変えたような緊張感を与えたかもしれない。

60年安保闘争の時のソ連のように、工作員を送り込み、共産主義者などの協力者を介して日本国内での反対運動を支援していることは間違いない(^^;)

 四 基本理念
存立危機事態への対処に関する基本理念を定めること。

 五 国の責務
  1 国は、組織及び機能の全てを挙げて、存立危機事態に対処するとともに、国全体として万全の措置が講じられるようにする責務を有するものとすること。

  2 国は、武力攻撃事態等及び存立危機事態への円滑かつ効果的な対処が可能となるよう、関係機関が行うこれらの事態への対処についての訓練その他の関係機関相互の緊密な連携協力の確保に資する施策を実施するものとすること。

 六 対処基本方針
  1 政府は、存立危機事態に至ったときは、対処基本方針を定めるものとすること。

  2 対処基本方針に定める事項として、対処すべき事態に関する次に掲げる事項を追加すること。

   (一)事態の経緯、事態が武力攻撃事態であること、武力攻撃予測事態であること又は存立危機事態であることの認定及び当該認定の前提となった事実
   (二)事態が武力攻撃事態又は存立危機事態であると認定する場合にあっては、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がなく、事態に対処するため武力の行使が必要であると認められる理由


ここでも外交的対話による解決を模索しつつの「緊急避難的措置」としての「存立危機事態認定」であることが確認されている。

  3 存立危機事態においては、対処基本方針には、(一)に掲げる内閣総理大臣が行う国会の承認(衆議院が解散されているときは、日本国憲法第五十四条に規定する緊急集会による参議院の承認)の求めを行う場合にあってはその旨を、内閣総理大臣が(二)に掲げる防衛出動を命ずる場合にあってはその旨を記載しなければならないものとすること。 (一) 内閣総理大臣が防衛出動を命ずることについての自衛隊法第七十六条第一項の規定に基づく国会の承認の求め (二) 自衛隊法第七十六条第一項に基づき内閣総理大臣が命ずる防衛出動

 七 その他所要の規定の整備を行うこと。


第六 武力攻撃事態等におけるアメリカ合衆国の軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置に関する法律の一部改正(第六条関係)

 一 題名
この法律の題名を「武力攻撃事態等及び存立危機事態におけるアメリカ合衆国等の軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置に関する法律」に改めること。

 二 目的
この法律の目的に、武力攻撃事態等又は存立危機事態において自衛隊と協力して武力攻撃又は存立危機武力攻撃を排除するために必要な外国軍隊の行動が円滑かつ効果的に実施されるための措置等について定める旨を明記すること。

 三 定義
  1 この法律において「外国軍隊」とは、武力攻撃事態等又は存立危機事態において、自衛隊と協力して武力攻撃又は存立危機武力攻撃を排除するために必要な行動を実施している外国の軍隊(武力攻撃事態等において、日米安保条約に従って武力攻撃を排除するために必要な行動を実施しているアメリ力合衆国の軍隊を除く。)をいうものとすること。

  2 「行動関連措置」の定義に、武力攻撃事態等又は存立危機事態において、外国軍隊の行動が円滑かつ効果的に実施されるための措置その他の外国軍隊の行動に伴い我が国が実施する措置を追加すること。


存立危機事態においてアメリカの作戦行動に協力することを規定しようとしているが、具体的な内容は記述されない。どういう状況で作戦行動が発動するかは実際の場面に照らさないかぎり「机上の空論」の繰り返しにすぎない。

ここでも安全保障に足枷をはめる「九条」の弊害によって、自衛隊という国防軍が自立率先した防衛行動を取れないジレンマがある。

四 その他所要の規定の整備を行うこと。

第七 武力攻撃事態等における特定公共施設等の利用に関する法律の一部改正(第七条関係)

「対処措置等」の定義に、外国軍隊が実施する自衛隊と協力して武力攻撃を排除するために必要な行動を追加すること。

第八 武力攻撃事態における外国軍用品等の海上輸送の規制に関する法律の一部改正(第八条関係)

 一 この法律の題名を「武力攻撃事態及び存立危機事態における外国軍用品等の海上輸送の規制に関する法律」に改めること。

 二 存立危機事態における外国軍用品等の海上輸送の規制に関する所要の規定の整備を行うこと。

第九 武力攻撃事態における捕虜等の取扱いに関する法律の一部改正(第9条関係)

 一 この法律の題名を「武力攻撃事態及び存立危機事態における捕虜等の取扱いに関する法律」に改めること。

 二 存立危機事態における捕虜等の拘束、抑留その他の取扱いに関する所要の規定の整備を行うこと。



有事の際の起こりうることとして「捕虜」となり拘束される敵国軍人の扱いが、これまでと変わるということだが、法律自体が平成16年の制定で有事法制の中でも新しい部類に入る。
まだ、何が変わるかは不明だが日本には「軍法」が存在しないため色々中途半端になっていることと思われる。ここでも憲法改正を先にした方が物事がすっきりすると思うのだが(^^;)

第十 国家安全保障会議設置法の一部改正(第十条関係)

 一 国家安全保障会議は、存立危機事態への対処に関する基本的な方針、存立危機事態、重要影響事態及び国際平和共同対処事態への対処に関する重要事項、国際平和協力業務の実施等に関する重要事項並びに自衛隊の行動に関する重要事項を審議し、必要に応じて内閣総理大臣に対して意見を述べるものとすること。

 二 内閣総理大臣が国家安全保障会議に諮問しなければならない事項として、第二の二の1の(一)又は(六)に掲げる業務の実施に係る国際平和協力業務実施計画の決定及び変更に関するもの並びに第二の一の2の自衛官の国際連合への派遣に関するもの並びに保護措置の実施に関するものを追加すること。

 三 その他所要の規定の整備を行うこと。


第十一 施行期日等(付則関係)

 一 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行すること。

 二 その他所要の調整規定を設けるほか、関係法律について所要の改正を行うこと。
理由
 我が国を取り巻く安全保障環境の変化を踏まえ、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態に際して実施する防衛出動その他の対処措置、我が国の平和及び安全に重要な影響を与える事態に際して実施する合衆国軍隊等に対する後方支援活動等、国際連携平和安全活動のために実施する国際平和協力業務その他の我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するために我が国が実施する措置について定める必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。


日本版NSCの設置法案の改正・・・。あまり活動実態が見えてこないが、ちゃんと仕事してくれてるんでしょうね?(^^;)



国際平和支援法案(新法)全文は続きを読むからどうぞ。実はエントリが長すぎて分割しないと投稿できなかったのだ(爆)
国際平和支援法案(新法)全文

 政府が閣議決定した国際平和支援法案(新法)の全文は次のとおり。
 国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律

目次
第一章総則(第一条―第三条)
第二章対応措置等(第四条―第十一条)
第三章雑則(第十二条―第十五条)
附則

第一章 総則

(目的)
第一条 この法律は、国際社会の平和及び安全を脅かす事態であって、その脅威を除去するために国際社会が国際連合憲章の目的に従い共同して対処する活動を行い、かつ、我が国が国際社会の一員としてこれに主体的かつ積極的に寄与する必要があるもの(以下「国際平和共同対処事態」という。)に際し、当該活動を行う諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等を行うことにより、国際社会の平和及び安全の確保に資することを目的とする。

(基本原則)
第二条 政府は、国際平和共同対処事態に際し、この法律に基づく協力支援活動若しくは捜索救助活動又は重要影響事態等に際して実施する船舶検査活動に関する法律(平成十二年法律第百四十五号)第二条に規定する船舶検査活動(国際平和共同対処事態に際して実施するものに限る。第四条第二項第五号において単に「船舶検査活動」という。)(以下「対応措置」という。)を適切かつ迅速に実施することにより、国際社会の平和及び安全の確保に資するものとする。

 2 対応措置の実施は、武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならない。


う〜ん、ここでも自衛隊法第三条の条文が・・・。ここでの「武力の行使」は「自衛」ではない、先制攻撃を意味する「威嚇と行使」なのだろうか?でもアメリカと合同で行う場合は「そっちはアメリカさんの担当」ということになりそうだから(今もそうなってる)日本はあくまで「俺はあいつとは違うんだ!」と言い張ってるようにも見える(^^;)きっと奴らはこういうに違いない(爆)

アメリカ人「ニホンジン、カンジワルーイネ!」

 3 協力支援活動及び捜索救助活動は、現に戦闘行為(国際的な武力紛争の一環として行われる人を殺傷し又は物を破壊する行為をいう。以下同じ。)が行われている現場では実施しないものとする。ただし、第八条第六項の規定により行われる捜索救助活動については、この限りでない。

 4 外国の領域における対応措置については、当該対応措置が行われることについて当該外国(国際連合の総会又は安全保障理事会の決議に従って当該外国において施政を行う機関がある場合にあっては、当該機関)の同意がある場合に限り実施するものとする。

 5 内閣総理大臣は、対応措置の実施に当たり、第四条第一項に規定する基本計画に基づいて、内閣を代表して行政各部を指揮監督する。

 6 関係行政機関の長は、前条の目的を達成するため、対応措置の実施に関し、防衛大臣に協力するものとする。


戦闘(交戦)地域では活動しない。人道的な救援活動はこの限りではない。
やはり自衛隊の役割は主戦部隊としての参戦ではなく、後方支援などの副次的な協力体制での戦争維持活動である。そういう意味では戦場に自衛隊を送り込む法案と言えなくはないが、過去のPKO活動であれ危険がなかったわけではない。

(定義等)
第三条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

一 諸外国の軍隊等国際社会の平和及び安全を脅かす事態に関し、次のいずれかの国際連合の総会又は安全保障理事会の決議が存在する場合において、当該事態に対処するための活動を行う外国の軍隊その他これに類する組織(国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律(平成四年法律第七十九号)第三条第一号に規定する国際連合平和維持活動、同条第二号に規定する国際連携平和安全活動又は同条第三号に規定する人道的な国際救援活動を行うもの及び重要影響事態に際して我が国の平和及び安全を確保するための措置に関する法律(平成十一年法律第六十号)第三条第一項第一号に規定する合衆国軍隊等を除く。)をいう。
 イ 当該外国が当該活動を行うことを決定し、要請し、勧告し、又は認める決議
 ロ イに掲げるもののほか、当該事態が平和に対する脅威又は平和の破壊であるとの認識を示すとともに、当該事態に関連して国際連合加盟国の取組を求める決議

二 協力支援活動諸外国の軍隊等に対する物品及び役務の提供であって、我が国が実施するものをいう。

三 捜索救助活動諸外国の軍隊等の活動に際して行われた戦闘行為によって遭難した戦闘参加者について、その捜索又は救助を行う活動(救助した者の輸送を含む。)であって、我が国が実施するものをいう。
 2 協力支援活動として行う自衛隊に属する物品の提供及び自衛隊による役務の提供(次項後段に規定するものを除く。)は、別表第一に掲げるものとする。
 3 捜索救助活動は、自衛隊の部隊等(自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第八条に規定する部隊等をいう。以下同じ。)が実施するものとする。この場合において、捜索救助活動を行う自衛隊の部隊等において、その実施に伴い、当該活動に相当する活動を行う諸外国の軍隊等の部隊に対して協力支援活動として行う自衛隊に属する物品の提供及び自衛隊による役務の提供は、別表第二に掲げるものとする。


なんだか同じ内容を繰り返し読んでるような気がする(^^;)関連法案の法律群というものはこういうものなのかもしれないが、面倒臭すぎて専門家でなけりゃ誰も読まんわけだ(爆)実際はこの新法以外の「平和安全法制整備法案要綱」は要約であって実際の条文は

(自衛隊法の一部改正)
第一条 自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)の一部を次のように改正する。
  第二条第五項中「第九十四条の六第三号」を「第九十四条の七第三号」に改める。
  第三条第一項中「直接侵略及び間接侵略に対し」を削り、同条第二項第一号中「我が国周辺の地域における」を削る。

とかの書き方になっていて非常に読みづらい。対照表でも作らないかぎりどこがどう変わったかわかりにくいのだ。しかも関連法案は「10の法案」に細かな改正を加えるもので、その法案の全部を理解していなければ、何をどう変えて結果どういうことになるのかが全くわからない(^^;)

この最後の「国際平和支援法案」だけが新法なので全文を掲載しているが、多くの場合において先の関連法案と繋がっている事案が少なくないので重複する記述が多くなるのは仕方ないのだろう。


第二章 対応措置等

(基本計画)
第四条 内閣総理大臣は、国際平和共同対処事態に際し、対応措置のいずれかを実施することが必要であると認めるときは、当該対応措置を実施すること及び当該対応措置に関する基本計画(以下「基本計画」という。)の案につき閣議の決定を求めなければならない。
 2 基本計画に定める事項は、次のとおりとする。
  一 国際平和共同対処事態に関する次に掲げる事項
   イ 事態の経緯並びに国際社会の平和及び安全に与える影響
   ロ 国際社会の取組の状況
   ハ 我が国が対応措置を実施することが必要であると認められる理由
  二 前号に掲げるもののほか、対応措置の実施に関する基本的な方針
  三 前条第二項の協力支援活動を実施する場合における次に掲げる事項
   イ 当該協力支援活動に係る基本的事項
   ロ 当該協力支援活動の種類及び内容
   ハ 当該協力支援活動を実施する区域の範囲及び当該区域の指定に関する事項
   ニ 当該協力支援活動を自衛隊が外国の領域で実施する場合には、当該協力支援活動を外国の領域で実施する自衛隊の部隊等の規模及び構成並びに装備並びに派遣期間
   ホ 自衛隊がその事務又は事業の用に供し又は供していた物品以外の物品を調達して諸外国の軍隊等に無償又は時価よりも低い対価で譲渡する場合には、その実施に係る重要事項
   ヘ その他当該協力支援活動の実施に関する重要事項
  四 捜索救助活動を実施する場合における次に掲げる事項
   イ 当該捜索救助活動に係る基本的事項
   ロ 当該捜索救助活動を実施する区域の範囲及び当該区域の指定に関する事項
   ハ 当該捜索救助活動の実施に伴う前条第三項後段の協力支援活動の実施に関する重要事項(当該協力支援活動を実施する区域の範囲及び当該区域の指定に関する事項を含む。)
   ニ 当該捜索救助活動又はその実施に伴う前条第三項後段の協力支援活動を自衛隊が外国の領域で実施する場合には、これらの活動を外国の領域で実施する自衛隊の部隊等の規模及び構成並びに装備並びに派遣期間
   ホ その他当該捜索救助活動の実施に関する重要事項
  五 船舶検査活動を実施する場合における重要影響事態等に際して実施する船舶検査活動に関する法律第
四条第二項に規定する事項
  六 対応措置の実施のための関係行政機関の連絡調整に関する事項
 3 協力支援活動又は捜索救助活動を外国の領域で実施する場合には、当該外国(第二条第四項に規定する機関がある場合にあっては、当該機関)と協議して、実施する区域の範囲を定めるものとする。



同じ日本人でも法案一つの解釈で揉めに揉めるぐらい「法案の制定」は非常に微妙な記述の連続となる。国際関係での戦争対応を定め、平和を回復する過程としての国際協力(支援)法案なら、さらに複雑な判断や対応が必要になるのは当たり前だ。

事前に全てを把握するのはほぼ不可能であろうし、最終的には現場の判断を最優先させる方が現場従事者の安全を確保できるはずである。特に指揮する側に特定の意図「敵を殲滅して侵攻する」といったものがないのなら、自衛官の安全とともに友軍の安全確保を優先されるべきであろう。

その法案作成に関しても「武力による威嚇又は武力の行使に当たるものであってはならない」と言う概念があるのは九条に由来する考え方であろうが、この項目の存在が一瞬の判断を遅らせ重大な事態を引き起こす懸念を私は消せないのだ。


(国会への報告)
第五条 内閣総理大臣は、次に掲げる事項を、遅滞なく、国会に報告しなければならない。 一 基本計画の決定又は変更があったときは、その内容
 二 基本計画に定める対応措置が終了したときは、その結果
  2 1の(一)又は(六)に掲げる業務を実施する場合にあっては、国際連合平和維持活動等が実施されること及び我が国が国際平和協力業務を実施することにつき、当該活動が行われる地域の属する国等の同意が当該活動及び当該業務が行われる期間を通じて安定的に維持されていると認められなければならないものとすること。
  3 内閣総理大臣は、自衛隊の部隊等が1の(一)に掲げる業務又は国際連携平和安全活動のために武力紛争の停止の遵守状況の監視、緩衝地帯における駐留、巡回等の一定の業務を実施しようとする場合は、実施計画を添えて国会の承認を求めなければならないものとすること。

(国会の承認)
第六条 内閣総理大臣は、対応措置の実施前に、当該対応措置を実施することにつき、基本計画を添えて国会の承認を得なければならない。

 2 前項の規定により内閣総理大臣から国会の承認を求められた場合には、先議の議院にあっては内閣総理大臣が国会の承認を求めた後国会の休会中の期間を除いて七日以内に、後議の議院にあっては先議の議院から議案の送付があった後国会の休会中の期間を除いて七日以内に、それぞれ議決するよう努めなければならない。

 3 内閣総理大臣は、対応措置について、第一項の規定による国会の承認を得た日から二年を経過する日を超えて引き続き当該対応措置を行おうとするときは、当該日の三十日前の日から当該日までの間に、当該対応措置を引き続き行うことにつき、基本計画及びその時までに行った対応措置の内容を記載した報告書を添えて国会に付議して、その承認を求めなければならない。ただし、国会が閉会中の場合又は衆議院が解散されている場合には、その後最初に召集される国会においてその承認を求めなければならない。

 4 政府は、前項の場合において不承認の議決があったときは、遅滞なく、当該対応措置を終了させなければならない。

5 前二項の規定は、国会の承認を得て対応措置を継続した後、更に二年を超えて当該対応措置を引き続き行おうとする場合について準用する。

(協力支援活動の実施)
第七条 防衛大臣又はその委任を受けた者は、基本計画に従い、第三条第二項の協力支援活動としての自衛隊に属する物品の提供を実施するものとする。

 2 防衛大臣は、基本計画に従い、第三条第二項の協力支援活動としての自衛隊による役務の提供について、実施要項を定め、これについて内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の部隊等にその実施を命ずるものとする。

 3 防衛大臣は、前項の実施要項において、実施される必要のある役務の提供の具体的内容を考慮し、自衛隊の部隊等がこれを円滑かつ安全に実施することができるように当該協力支援活動を実施する区域(以下この条において「実施区域」という。)を指定するものとする。

 4 防衛大臣は、実施区域の全部又は一部において、自衛隊の部隊等が第三条第二項の協力支援活動を円滑かつ安全に実施することが困難であると認める場合又は外国の領域で実施する当該協力支援活動についての第二条第四項の同意が存在しなくなったと認める場合には、速やかに、その指定を変更し、又はそこで実施されている活動の中断を命じなければならない。

 5 第三条第二項の協力支援活動のうち我が国の領域外におけるものの実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の長又はその指定する者は、当該協力支援活動を実施している場所若しくはその近傍において戦闘行為が行われるに至った場合若しくは付近の状況等に照らして戦闘行為が行われることが予測される場合又は当該部隊等の安全を確保するため必要と認める場合には、当該協力支援活動の実施を一時休止し又は避難するなどして危険を回避しつつ、前項の規定による措置を待つものとする。

 6 第二項の規定は、同項の実施要項の変更(第四項の規定により実施区域を縮小する変更を除く。)について準用する。

(捜索救助活動の実施等)
第八条 防衛大臣は、基本計画に従い、捜索救助活動について、実施要項を定め、これについて内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の部隊等にその実施を命ずるものとする。

 2 防衛大臣は、前項の実施要項において、実施される必要のある捜索救助活動の具体的内容を考慮し、自衛隊の部隊等がこれを円滑かつ安全に実施することができるように当該捜索救助活動を実施する区域(以下この条において「実施区域」という。)を指定するものとする。

 3 捜索救助活動を実施する場合において、戦闘参加者以外の遭難者が在るときは、これを救助するものとする。

 4 前条第四項の規定は、実施区域の指定の変更及び活動の中断について準用する。

 5 前条第五項の規定は、我が国の領域外における捜索救助活動の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の長又はその指定する者について準用する。この場合において、同項中「前項」とあるのは、「次条第四項において準用する前項」と読み替えるものとする。

 6 前項において準用する前条第五項の規定にかかわらず、既に遭難者が発見され、自衛隊の部隊等がその救助を開始しているときは、当該部隊等の安全が確保される限り、当該遭難者に係る捜索救助活動を継続することができる。

 7 第一項の規定は、同項の実施要項の変更(第四項において準用する前条第四項の規定により実施区域を縮小する変更を除く。)について準用する。

 8 前条の規定は、捜索救助活動の実施に伴う第三条第三項後段の協力支援活動について準用する。

(自衛隊の部隊等の安全の確保等)
第九条 防衛大臣は、対応措置の実施に当たっては、その円滑かつ効果的な推進に努めるとともに、自衛隊の部隊等の安全の確保に配慮しなければならない。
(関係行政機関の協力)

第十条 防衛大臣は、対応措置を実施するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、その所管に属する物品の管理換えその他の協力を要請することができる。

 2 関係行政機関の長は、前項の規定による要請があったときは、その所掌事務に支障を生じない限度において、同項の協力を行うものとする。

(武器の使用)
第十一条 第七条第二項(第八条第八項において準用する場合を含む。第五項及び第六項において同じ。)の規定により協力支援活動としての自衛隊の役務の提供の実施を命ぜられ、又は第八条第一項の規定により捜索救助活動の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の自衛官は、自己又は自己と共に現場に所在する他の自衛隊員(自衛隊法第二条第五項に規定する隊員をいう。第六項において同じ。)若しくはその職務を行うに伴い自己の管理の下に入った者の生命又は身体の防護のためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で武器(自衛隊が外国の領域で当該
協力支援活動又は当該捜索救助活動を実施している場合については、第四条第二項第三号ニ又は第四号ニの規定により基本計画に定める装備に該当するものに限る。以下この条において同じ。)を使用することができる。

 2 前項の規定による武器の使用は、当該現場に上官が在るときは、その命令によらなければならない。ただし、生命又は身体に対する侵害又は危難が切迫し、その命令を受けるいとまがないときは、この限りでない。

 3 第一項の場合において、当該現場に在る上官は、統制を欠いた武器の使用によりかえって生命若しくは身体に対する危険又は事態の混乱を招くこととなることを未然に防止し、当該武器の使用が同項及び次項の規定に従いその目的の範囲内において適正に行われることを確保する見地から必要な命令をするものとする。

 4 第一項の規定による武器の使用に際しては、刑法(明治四十年法律第四十五号)第三十六条又は第三十七条の規定に該当する場合を除いては、人に危害を与えてはならない。

 5 第七条第二項の規定により協力支援活動としての自衛隊の役務の提供の実施を命ぜられ、又は第八条第一項の規定により捜索救助活動の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の自衛官は、外国の領域に設けられた当該部隊等の宿営する宿営地(宿営のために使用する区域であって、囲障が設置されることにより他と区別されるものをいう。以下この項において同じ。)であって諸外国の軍隊等の要員が共に宿営するものに対する攻撃があった場合において、当該宿営地以外にその近傍に自衛隊の部隊等の安全を確保することができる場所がないときは、当該宿営地に所在する者の生命又は身体を防護するための措置をとる当該要員と共同して、第一項の規定による武器の使用をすることができる。この場合において、同項から第三項まで及び次項の規定の適用については、第一項中「現場に所在する他の自衛隊員(自衛隊法第二条第五項に規定する隊員をいう。第六項において同じ。)若しくはその職務を行うに伴い自己の管理の下に入った者」とあるのは「その宿営する宿営地(第五項に規定する宿営地をいう。次項及び第三項において同じ。)に所在する者」と、「その事態」とあるのは「第五項に規定する諸外国の軍隊等の要員による措置の状況をも踏まえ、その事態」と、第二項及び第三項中「現場」とあるのは「宿営地」と、次項中「自衛隊員」とあるのは「自衛隊員(同法第二条第五項に規定する隊員をいう。)」とする。

 6 自衛隊法第九十六条第三項の規定は、第七条第二項の規定により協力支援活動としての自衛隊の役務の提供(我が国の領域外におけるものに限る。)の実施を命ぜられ、又は第八条第一項の規定により捜索救助活動(我が国の領域外におけるものに限る。)の実施を命ぜられた自衛隊の部隊等の自衛官については、自衛隊員以外の者の犯した犯罪に関しては適用しない。


第三章 雑則

(物品の譲渡及び無償貸付け)
第十二条 防衛大臣又はその委任を受けた者は、協力支援活動の実施に当たって、自衛隊に属する物品(武器を除く。)につき、協力支援活動の対象となる諸外国の軍隊等から第三条第一項第一号に規定する活動(以下「事態対処活動」という。)の用に供するため当該物品の譲渡又は無償貸付けを求める旨の申出があった場合において、当該事態対処活動の円滑な実施に必要であると認めるときは、その所掌事務に支障を生じない限度において、当該申出に係る物品を当該諸外国の軍隊等に対し無償若しくは時価よりも低い対価で譲渡し、又は無償で貸し付けることができる。

(国以外の者による協力等)
第十三条 防衛大臣は、前章の規定による措置のみによっては対応措置を十分に実施することができないと認めるときは、関係行政機関の長の協力を得て、物品の譲渡若しくは貸付け又は役務の提供について国以外の者に協力を依頼することができる。
 2 政府は、前項の規定により協力を依頼された国以外の者に対し適正な対価を支払うとともに、その者が当該協力により損失を受けた場合には、その損失に関し、必要な財政上の措置を講ずるものとする。

(請求権の放棄)
第十四条 政府は、自衛隊が協力支援活動又は捜索救助活動(以下この条において「協力支援活動等」という。)を実施するに際して、諸外国の軍隊等の属する外国から、当該諸外国の軍隊等の行う事態対処活動又は協力支援活動等に起因する損害についての請求権を相互に放棄することを約することを求められた場合において、これに応じることが相互の連携を確保しながらそれぞれの活動を円滑に実施する上で必要と認めるときは、事態対処活動に起因する損害についての当該外国及びその要員に対する我が国の請求権を放棄することを約することができる。

(政令への委任)
第十五条 この法律に定めるもののほか、この法律の実施のための手続その他この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。
附則
この法律は、我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律(平成二十七年法律第 号)の施行の日から施行する。


別表第一(第三条関係)
種類 内容 
補給 給水、給油、食事の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
輸送 人員及び物品の輸送、輸送用資材の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
修理及び整備 修理及び整備、修理及び整備用機器並びに部品及び構成品の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
医療 傷病者に対する医療、衛生機具の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
通信 通信設備の利用、通信機器の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
空港及び港湾業務 航空機の離発着及び船舶の出入港に対する支援、積卸作業並びにこれらに類する物品及び役務の提供
基地業務 廃棄物の収集及び処理、給電並びにこれらに類する物品及び役務の提供
宿泊 宿泊設備の利用、寝具の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
保管 倉庫における一時保管、保管容器の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
施設の利用 土地又は建物の一時的な利用並びにこれらに類する物品及び役務の提供
訓練業務 訓練に必要な指導員の派遣、訓練用器材の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
建設 建築物の建設、建設機械及び建設資材の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
備考 物品の提供には、武器の提供を含まないものとする。

別表第二(第三条関係)
種類 内容
補給 給水、給油、食事の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
輸送 人員及び物品の輸送、輸送用資材の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
修理及び整備 修理及び整備、修理及び整備用機器並びに部品及び構成品の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
医療 傷病者に対する医療、衛生機具の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
通信 通信設備の利用、通信機器の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
宿泊 宿泊設備の利用、寝具の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
消毒 消毒、消毒機具の提供並びにこれらに類する物品及び役務の提供
備考 物品の提供には、武器の提供を含まないものとする
理由vs 国際社会の平和及び安全を脅かす事態であって、その脅威を除去するために国際社会が国際連合憲章の目的に従い共同して対処する活動を行い、かつ、我が国が国際社会の一員としてこれに主体的かつ積極的に寄与する必要があるものに際し、当該活動を行う諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等を行うことにより、国際社会の平和及び安全の確保に資することができるようにする必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。


最後は疲れて流してしまったが(^^;)とりあえず最後まで目を通すことは出来た。安保関連法案とは、「自衛隊は出すけど危ないことはしないよ」「自分の命を最優先で守り可能なら友軍も助けるけど、助けてと言われなかったら何もしないかもしれない」「それでも国連や国際世論に従って出来るだけのことはするからこれで勘弁してね」・・・ということなのだろうか?(^^;)

これじゃどう見ても「ヘタレ軍隊法案」だよね。(爆)

国の誇りよりも個人の命を優先するのは正に「戦後レジーム」の影響だが、世界は案外人権を大事にする割りには、それ以上に「自由」とか「民族や国家の尊厳」を重要視する国がほとんどなんだよね。

日本の繁栄は日本人の努力もさることながら、外国の戦乱をきっかけに経済が潤ったり、外国の思惑によってうまく立ちまわることが出来た「運の良さ」も確実にあった。

憲法前文の言葉「いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務である」を考えた場合、安保法制の本来目的とする、単一国家の正義感に頼らない「国際世論を背景にした安全保障の努力」「集団で共有できる正義」を取り入れる考え方は、やはり反対派の言うほど「酷い」ものではないように思えて仕方ないのである。

最後まで読まれた方、お疲れ様でした(^^;)

JUGEMテーマ:社会の出来事
Posted by soup2001 | comments(0)  trackbacks(0)



スポンサーサイト

Posted by スポンサードリンク | -  -



comments
trackbacks
S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>



目次&ランダムピックアップ
現代用語のクソ知識の目次

当ブログの目次(管理人のオススメ一覧)です。かなり古い時事問題に関する記事もありますが、当時を思い出してご覧いただけると幸いです。

また、当ブログはコメント機能を停止しています。ご意見等はtwitter
汁・ビルヌーブ@soup2001」へどうぞお寄せください。管理人の気が向いたらリプを返すかもしれません(^^;)


2017年5月分よりtwitterまとめエントリを自動投稿するように設定しており、通常エントリが遡りにくくなっているため、通常エントリだけの目次を下記においておきます。
※2019年8月1日〜11月25日の間はtwitterの仕様変更で自動まとめ投稿が停止していたためこの間のまとめはありません。

2020年6・7月の通常エントリ
2020年5月の通常エントリ
2020年4月の通常エントリ
2020年3月の通常エントリ
2020年2月の通常エントリ
2020年1月の通常エントリ
2019年1〜12月の通常エントリ
2018年1〜12月の通常エントリ
2017年5〜12月の通常エントリ



↑上のボタンを押すと、ランダムにエントリを表示します。
もしもエラーページが出たら、ごめんなさいm(_ _)m「戻る」ボタンでエントリを表示するまでお試しください。

言い訳ページはこちら(^^;)
---------------------------------

---------------------------------



ウイルスバスター公式トレンドマイクロ・オンラインショップ


マウスコンピューター/G-Tune

 RSSリーダーで購読する

Profile
Archives
Recent entries
blog parts
Links
tools
Categories
Mobile
qrcode
Sponsored links
others
無料ブログ作成サービス JUGEM
このblogのfeedburner